goldring ゴールドリング 2100 2300 2500 audiotechnica at-33ptg-2 カートリッジ 音質 比較 テスト

audio-technica AT-33PTG-2

GOLDRING 2500 / 2300 / 2100

カートリッジ 音質比較テスト


MCカートリッジ

audiote-chnica AT-33PTG
■出力電圧 0.3m
(1kHz 3.54mm/s水平方向)
■適正針圧 1.8〜2.2g(2.0g)
■内部インピーダンス 10Ω
■スタイラスチップ
 ダイアモンド(マイクロリニア)
■本体重量 6.9g

Phaseteck P3-G
■出力電圧 0.27mv以上
(1kHz 50mm/s水平方向)
■適正針圧 1.7〜2.0g
■内部インピーダンス 4Ω
■スタイラスチップ
 ダイアモンド(ラインコンタクト
曲率0.03X0.003mm)
■本体重量 11.5g
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MI(MM)カートリッジ

GOLDRING 2500
■出力電圧
・6.5mV±1.5dB1kHz@5cm/sec
■適正針圧 1.5 〜 2.0g(1.75g)
■負荷インピーダンス 47kΩ
■コイル材質 無酸素銅線
■針先形式
・ラインコンタクト針:2SD
■重量 8.2g

GOLDRING 2300
■出力電圧
・6.5mV±1.5dB1kHz@5cm/sec
■適正針圧 1.5 〜 2.0g(1.75g)
■負荷インピーダンス 47kΩ
■コイル材質 無酸素銅線
■針先形式
・ ラインコンタクト針:GYGER2
■重量 7.6g

GOLDRING 2100
■出力電圧
・6.5mV±1.5dB1kHz@5cm/sec
■適正針圧 1.5 〜 2.0g(1.75g)
■負荷インピーダンス 47kΩ
■コイル材質 無酸素銅線
■針先形式
・楕円針:18x7μ
■重量 7.2g

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試聴レコード

The L・A・4

PAVANE POUR UNE INFANTE DEFUNTE

 

BUD SHANK

LAURINDO ALMEIDA

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SHELLY MANNE

The L・A・4 “亡き王女のためのパヴァーヌ” 

 AT-33PTG 2

高域が非常に繊細で明瞭度が高く、驚くほどの解像度だ。中〜低域はそれに負けないエネルギー感と太さが感じられる。過去に聞いたカートリッジの中でも、その解像度と明瞭度の高さはトップクラスなのは間違いない。性能を考えると、価格は非常に安いと思えてくる。
MCカートリッジ的な解像度の高さと繊細さ、空気感の表現はそのままに、MMカートリッジのような躍動感と太さがある。audio-technicaの音を想像すると、ちょっと驚いてしまうほど音が良い。

楽器の音色は鮮やかで倍音の鮮度が高い。すぐそばで楽器が鳴っているような生々しさを感じさせる。しかし、音は暖かくまろやかだ。ただ、じっくりと聞き込んで行くと、一つ一つの音がクッキリしすぎて「音楽の全体像」が少し把握しにくいのがわかる。ミキシングされる前の各トラックのテープ(録音パート)をコンソールで音量合わせしながらせして鳴らしているような感覚だ。

音楽もきちんと再現するが、どちらかと言えば「音」を重視する方にお薦めしたい製品だ。レコードをモニターヘッドホンで聴いているような、超高解像度が実現する。レコードに記録された音をどこまでも細かく聞きたい、ハッキリ聞きたいとお考えなら、このカートリッジの音には驚かれるだろう。

 2100

高域の鮮度感、解像度感は、ハッキリとダウンする。低音もぼけてくるし、高音の伸びやかさも足りない。

耳に聞こえる音の数は、半分以下になったかも知れない。しかし、音楽を躍動させる力、音楽を表現する力は明らかに33PTG-2を上回る。

楽器が自動演奏で鳴っていたように聞こえた33PTGに対し、2100では「演奏者」が見えてくる。人の動きや奏者の「心」が伝わる2100は、音質だけの比較では33PTGには遠く及ばないが、演奏の表現力に富んでいる。音楽性という意味では、2100が33PTGを上回る。

高級な楽器を「いい音」で聞かせるのが33PTG。楽器の質は大きく落ちる(安物の楽器を演奏しているように聞こえる)が演奏者の腕は上がって感じられるのが2100だ。

音にうるさい方にはお薦めしないが、THORENS TD190のように音楽の心が分かっているメーカーの廉価なプレーヤーと組み合わせて、使って欲しい「良品」だと思う。良くできたフルレンジスピーカーのレコードを聴いているような音は、とても心地よかった。

 2300

ウインドベルの切れ味、アタックから響きへの移行の繊細さ、明瞭度が2100と全然違う。

ドラムは走るし、ベースはしっかりとリズムを刻む。フルートも軽快。これが同じレコード?と思えるほどすべてが違う。2100の演奏者が生徒なら、こちらは百戦錬磨のプロの演奏。それくらいの違いを私は感じる。

さすがに一つ一つの音の解像度や質感は、MCカートリッジの33PTG-2ほどではないが、演奏の躍動感、説得力は明らかに2300が33PTG-2を大きく超える。

バランスが良く自然でオーディオ機器が鳴っているという意識がない。いいレコードを聴いている、いい演奏を聴いている、そういう実感を持ちながらひたすら演奏に入り込める音だ。

楽器の音の変化もリニアで、ギターの音の変化が本当に生々しい。自分で弾いているギターを聞いているような自然な音が出るし、奏者の楽器のコントロールが見事に再現される。この音に不満なら・・・、生演奏を聴くしかないだろう。

 2500

2300に比べて音の質感が上がるが、切れ味の鮮烈さが後退する。滑らかになりすぎて躍動感が削がれる。

ここでちょっと気になって「針圧」を計ってみた、同じシリーズのカートリッジだからアームの調整はそのままで大丈夫だと思って針圧を変えていなかったらだ。

デジタルスケールで「針圧」を計ると2.9grもある。カタログに記載されている最適値は「1.75gr」だから、明らかな超過である。針圧を調整し、再度試聴を開始する。

滑らかさはそのままに、高域の切れ味や軽快さが大きく改善する。でも、2300で聞いた自然な感じ、躍動的な感じと比べると、やや大人しいイメージだ。
しばらく聞いているとカートリッジ(ダンパー)が暖まったのか、音が軽快に走り出す。今回テストしたGoldringの3機種中2500が、音質の高さや細やかさ滑らかさは最も高く、一歩抜け出して音が良い。大編成のクラシックをこのカートリッジで聞くと、聴き応えがあるに違いない。

 P3-G

解像度感や明瞭度感は、33PTG-2がP3-Gを上回るが、響きの長さや全体のまとまり感はP3が33PTGを上回わった。Goldringの3モデルと比べると、33PTG-2やP3-GはMC型の特徴が出て音が細かく表現が繊細だ。しかし,逆に低音の力感や太さは、MM型の良さが出てGoldringが33PTG-2やP3-Gを超える。

それぞれの音を写真にたとえるなら、33PTG-2の音は「高精細度デジタル写真」。最新PCオーディオのハイビットハイサンプリング音源からでさえ、出せないくらいの細かさと滑らかさがレコードから再現されるのには驚かされる。P3-Gは「フィルム写真」のイメージ。細かさや明瞭度では33PTGを超えられないが、滑らかさや自然な質感で33PTG-2を上回る。表情が細やかで楽器のデリケートな音まで綺麗に再現する。超微粒子映像の世界だ。

高性能だがP3-Gの音は自然で無理がない。誇張感や癖もなく、整った音で安心してレコードを聴いていられる。やや大人しめの音だが、中身はぎゅっと詰まっていて濃い。

PHASETECH P−3 Alexandrit に行っている特別なチューニングについて


@

A

カートリッジを取り付けたところ。

PHASE TECHのMCカートリッジP-3には、横側にフェルトを張り付け@レコードから反射する音を遮断し、ヘッドシェルとの間に特殊な防振ゴムを3点支持で挟んでA共振を防いでいます。この僅かなコストの配慮によってカートリッジの音質は、少なくとも3〜5割くらい向上しますから、お試しいただいても損はないでしょう。フェルトは、日曜大工のお店で裏側が粘着シートになっているもので出来るだけウール100%のものを選んで下さい。

ヘッドシェルとアームの間に小さなコルクや非常に薄いハネナイトゴム、木片など様々な制振材を挟んでA音質を比較すると面白と思います。

総合結果

33PTG-2は、まれに見る驚くべき高性能カートリッジだ。プレーヤーとイコライザーを奢ってやれば、価格の何倍もの満足度が得られるに違いない。ただし音質は,オーディオ的で細部を拡大しすぎる傾向がある。

Goldringの3モデルは音楽を再生する能力が非常に高い。Goldringらしくアナログカートリッジの王道を行く音質に仕上げられている。レコードになによりも「音楽性」を求めるなら、Goldringがもたらしてくれる満足感は非常に高いだろう。今回テストした新型3機種のそれぞれの特徴を述べると次のようになる。

2100は万能の廉価カートリッジ。無理なく自然な音でレコードが聴ける。

2300はJAZZやロック小編成のクラシック向き。リズミカルで明るく元気いっぱいの音だ。

2500は大編成のクラシックや、バラード系、ボーカル系ソフト向き。ちょっと背伸びした「質の高い音」でレコードが細やかに鳴る。

いずれのモデルもMI型が採用されて出力電圧が高く、MM入力で使えるのも大きなメリットだ。パワー感のあるMM型の良さと、繊細感の高いMC型の良さの、両方がうまくミックスされたような音だった。

2010年12月 清原 裕介

 

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