スピーカーには、試聴テストに最もよく使う Vienna
Acousutics "T3G"を選んだ。
Vienna
Acoustics T3G \638,000(ペア)
アンプには、このスピーカーに最もお薦めのアンプ AIRBOW
PM15S2/Masterを選んだ。
AIRBOW PM15S2/Master \250,000
PCは愛用のすこし古いノートパソコン“GATAWAY
7430JP OS/WIN-XP/SP3”を使用し、Windows Media PlayerでCDからwma/loss
less(44.1KHz/16bit)でリッピングした音声データーをUSB-DACに送り込んで再生したが、比較のために同じソフトをAIRBOW
SA15S2/Masterを使って聞き比べている。
AIRBOW SA15S2/Master \250,000

五嶋みどり アンコール SRCS9055 “愛の挨拶”
HEGEL
HD10
中域にしっかりと厚みがある重厚なサウンドでS/N感も高い。
ピアノは左手が力強いが右手のプレゼンスはやや控えめ。
バイオリンは、繊細で聞きやすい。
中音の表現は素晴らしいが、超高音の抜けや空気感はすこし控えめ。
総じてバランスの良い自然な音。
AIRBOW DA53N/Special
中域の厚みはやや後退するが、中高域の輝きと繊細さが増す。
ピアノは左手がやや不明瞭になるが、プレゼンスは大幅に向上する。
バイオリンは滑らかで色彩感が増す。
HEGEL HD10と比較して、高音域の繊細さ、透明感、色彩感が際立っている。
自然さバランスの良さではHEGEL HD10が上回る部分もあるが、音楽をドラマティックに聞かせる部分ではAIRBOW DA53N/Specialが勝る。
エネルギーのあるHEGEL HD10、デリケートなAIRBOW DA53N/Specialという感じ。
SA15S2/Master
ヒアノの響きは、より重厚で音色も深い。バイオリンの音質も、より木質的で美しい。
ホールの良さ、楽器の良さ、演奏の質の高さが、明らかに2種のDACを凌駕する。
HEGEL HD10では、演奏を楽しく聞けた。AIRBOW DA53N/Specialでは、音も楽しく聞けた。SA15S2/Masterでは、演奏と音に引き込まれてしまう。
特に弱音部の美しさとデリケートさ、無音部の表現でSA15S2/Masterは、USB-DACの表現を大きく凌駕する。その素晴らしさを知ってしまうと、USB-DACには戻れない。

マイケル・ジャクソン ヒストリー ESCA
6200-1 “Smile”
HEGEL
HD10
中音域の厚みが素晴らしい。立体感も充分に出る。
マイケルのボーカルは、力強いが輝くようなプレゼンスはやや不足する。
低音は、伸びているが響きがやや少ない感じ。
説得力は充分にあるが、プラスアルファの魅力はあまり感じられない。
良くできた業務機のように素直で、あっさりとしたサウンドが魅力的。
AIRBOW DA53N/Special
HEGEL HD10と比べると音の粒子が細やかで、まるでハイビジョンのよう。
音の広がりもより大きく、音楽が体を包み込むように部屋中に広がっている。
ボーカルが伴奏と完全に分離し、前に出てくる。言葉の端々の細やかな表現も克明に再現される。
マイケルジャクソンらしい繊細さとデリケートさが出て、説得力が大きく増す。
低音はクリアで響きも良いが、ややデリケートすぎる感じもある。
ストレートなHEGEL HD10、ドラマティックなAIRBOW DA53N/Specialという感じ。
SA15S2/Master
出始めのシンセ・ストリングスの厚みと広がり、音の数が全然違う。
マイケルのボーカルの繊細さ、壊れそうにデリケートで、思わず抱きしめたくなる、抱きしめられたくなるようなキュートなイメージが出る。
低音の豊かさ、響きの良さも抜群。
一音一音のどれもが美しく、音楽としてのレベルが全く違う。簡単な言葉にすると「感動」する、「感動」できる音が出る。身と心を委ねて音楽に浸っていたくなるような素晴らしいサウンド、

ナタリー・コール アンフォーゲッタブル 9
61049-2 “Smile”
HEGEL
HD10
非常に素直な音。各楽器やボーカルの音の違いがきちんと出る。
細やかさはほどほどで、低音高音もすごく伸びているわけではないが、無理しない帯域の中に音楽がギュッと凝縮されたように感じられる。
大げさな感じや誇張された感じがなく、心地よく穏やかに音楽を聞いていられる。
音を聞くという方向からでは、すこし物足りない部分もなくはないが、音楽を聞くという方向からであれば、これで十分。安心して身を委ねていられるサウンド。
AIRBOW DA53N/Special
HEGEL HD10からベールが一枚剥がれたような、クリアで繊細なサウンド。曲の流れが、より穏やかでゆっくりと感じられる。
各楽器の分離も良いが、HEGEL HD10と比べるとすべての音に「CECの癖」が感じられる。
そのスパイスが音楽をよりドラマティックでデリケートに聴かせるが、HEGEL
HD10の素直さにもまた魅力がある。
このソフトからは、音全体に僅かなエコーが掛かったように響きが増強されているのが聞き取れる。
音を聞くという方向からなら、AIRBOW DA53N/SpecialはHEGEL HD10を大きく上回る。しかし、音楽を聞くという方向からであれば、HEGEL
HD10の方が素直で好ましいと感じることがある。
SA15S2/Master
HEGEL HD10の音には癖がなく、AIRBOW DA53N/Specialはそれよりもデリケートでやや甘い音だった。SA15S2/Masterのサウンドは「有機的」という言葉が当てはまる。
絶対的な音の細やかさ、レンジの広さでは、大きな違いは感じられないが「音楽をより良く聴かせる」という「音作り」に関しては、明らかに一日の長が感じられる。
ボーカルはより伸びやかで表現力が豊かで、伴奏はピタリとボーカルに寄り添うように聞こえ、奏でられるハーモニーや音楽により暖かい血が通っているように感じられる。
音ではなく、ムード/雰囲気の違いがひしひしと伝わってくる。
お酒が欲しくなるようなサウンドと言えば、その味わいが伝わるかもしれない。