逸品館メルマガ バックナンバー 069

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逸品館ショッピングカートメルマガ 2008.1.27

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ここ2回連続でAIRBOWの新製品SA10/Ultimateの話をしました。このプレーヤーは、従来よりも中音〜低音に表現力の力を求めそれを達成したと自負している製品です。本日より発売を開始します。発売に先駆けての徹底チェックでここ3週間近くこのプレーヤーばかり聞いていますが、いくつか新しい発見があったのでお伝えしようと思います。
http://www.ippinkan.co.jp/airbow/product/cd/sa10.html

私は、生の音とステレオの音で圧倒的に違うのが「高音の輝き?切れ味?」だと考えています。それは、ひょっとすると高音のノイズ(ファンの音や、TVのトランスのキーン音)に人よりも敏感だという私自身の耳の癖もあったかも知れませんし、ステレオの中低音は生とそれほど変わらないという考えがあったのかも知れません。とにかく私は、これまで「高音の美しさを求めることがステレオの音を良くする唯一の方法」と考えていたのです。

そして高音の再現性の決め手は「高音の透明感(ノイズの無さ=音の立ち下がりの早さ)」と「アタックの切れ味の鋭さ(音の立ち上がりの早さ)」の改善にあると考えていました。高音(高周波)に対する過渡特性(変化の早さ)を向上させると、ステレオの音は生楽器の音に近づき、雰囲気や空気感など「音の実在感」が大きく向上するという考え方です。

この考えに基づきAIRBOW製品は、他の製品にはない「高音の正確な再現性」が与えられています。特にその中でも他メーカーに類を見ない存在である「波動ツィーターCLTシリーズ」こそ従来のスピーカーでは再現できない高音の再現性の向上を狙って作ったものです。このツィーターの説明をするだけで、相当な量の文章を書かなければならないので、今回のメルマガではその解説を割愛させていただきますが、このツィーターの発明こそ私が高域の再現性の向上に力を入れてきたことの証明だと言えるのです。
http://www.ippinkan.co.jp/airbow/product/tweeter/clt_3_cryo.html

高音の再現性が向上し再生音が生音に近づくと、まるでその場で生音を聞いているような感じが非常に強くって「その場の状況があからさまに再現される」ようになりますが、反面困った現象が発生します。「録音現場の状況があからさまになりすぎる」のです。ミュージシャンのミス、ミキシング(マスタリングのミス)、マイク配置のミス、そういったいわゆる「ソフトの粗(録音時に解決できなかった問題点)」が明確になり過ぎて、「音は良くなったけれど、聞けないソフトが増えた」、「安心して音楽に集中できない」、「聴き疲れする」という問題が生じるのです。音は良くなっても、音楽が遠くなる。これが、オーディオマニアや高級オーディオメーカーが陥りがちな、重大な「パラドクス」ではないでしょうか?音を良くしたのにもかかわらず、音楽がなんだかつまらなく聞こえるようになったら、この問題に注目してください。


この問題に早くから気付いていたAIRBOWは、製品にその持ち味である優れた音のみを追求するのではなく、高音を基準として全帯域のエネルギーバランスをコントロールし「いい音」と「良い音楽」が両立するような音質が与えています。音質を改善しながら音楽性も同時に向上させる。その高度にバランスを追求した音作りこそAIRBOWの特徴なのです。それが評価され、お客様から「AIRBOWを買ってから聞くソフトの種類が増えた」、「今まで聞かなかったソフトが楽しく聞けるようになった」という嬉しいお声が多く寄せられています。

このように高音をうんと良くしながらも、全体の音質のコントロールを忘れない。それがAIRBOW製品の軸となる開発方法でした。しかし、SA10/Ultimateではこの方法をあえて曲げ、チューンナップに際しての音質確認で「どちらの高音がよいか?」ではなく、「どちらの中低音がよいか?」と聴き方を変えてみたのです。もちろん、従来からも音質比較時には特定の帯域だけに注目するのではなく、まず全体のバランスを重視していたのは言うまでもないことですが、その次に高音をチェックするという順序を、その前に中低音をチェックするというようにSA10/Ultimateの開発では、「聞き比べるときの意識の順番を入れ替えて」みました。


その具体的な方法は次回のメルマガで詳しくお伝えしますが、このように「今までと違うヒヤリングによって仕上げたSA10/Ultimate」を聞き続けることで「中低音だけを充実させても音楽のリアリティーは向上する」という経験が得られたのは貴重な体験でした。極端な言い方をするとプアな高音域をそのままに、中低音だけを充実させても音質が大きく改善する事を発見できたのです。誤解を避けるために付け加えますが、もちろんSA10/Ultimateの高音域がプアだと言うことではありません。従来のAIRBOW製品のように高音域の明瞭度や透明度を突き詰めなくても、中低音の充実という角度からでも「音楽性の改善・雰囲気感の向上が実現することに気付いた」ことをお伝えしたいのです。

実は、私が今さらながらに気付いたこのポイントは、オーディオマニアが陥りがちな音質改善の「パラドクス」の解決に非常に重要な内容を含んでいるのです。サラウンドアンプの接続でHDMI接続の音質が同軸デジタルやアナログより音が悪い理由も、この中低音の不足によると見て間違いありません。また圧倒的にデーター量が増え、周波数帯域・Dレンジが拡大しているDOLBY-TRUE/HDの音質が、従来のDOLBY-DIGITAL音声とあまり変わって感じられない理由も、HDMI接続による中低音不足が原因だと考えられます。

低音不足と聞くとサブウーファーや大型スピーカーを使えば解決するように感じられるかも知れませんが、不足するのは「量」ではなく「質」的な低音なので低音の量を増やして解決するような、単純な問題ではありません。このHDMI接続による低音不足を解決方法を探る中で、HDMIケーブルの品質が音声に対し映像よりも顕著に影響することがわかってきましたので、後日、HDMIケーブルの音質比較を行う予定です。

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