逸品館メルマガ バックナンバー 078

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逸品館ショッピングカートメルマガ 2008.4.12

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月曜日の夜遅く、9日間のヨーロッパ研修から戻ってきました。現地からリアルタイムで4月1日少し前より開始した「逸品館のブログ」へログをアップロードする予定でしたが、ドイツとイタリアのホテルにインターネットの接続環境がなく、初日と2日目に滞在したスエーデンを除いて日本に帰ってからのアップロードとなってしまいました。

ヨーロッパ旅行記は、本日までに約2/3の日程をアップロードしています。その他、スタッフからのお役立ち情報や四方山話などを交えながら日々更新しております。よろしければご笑覧下さいませ。

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各国2日という短い滞在期間の中でも日本とヨーロッパの文化の違いは、ハッキリと感じ取れたように思います。今回のメルマガでは私が感じたそれぞれの国(それぞれの国の滞在した地域)の印象を書いてみます。ただこの印象は非常に狭いエリアの中で私が感じた印象なので、必ずしもその国の文化を正しく伝えているわけではありません。その国を理解しようと思えばその国の住民にならなければ、本当のことはわからないでしょう。

スエーデン(ゴーテンブルグ/イエテボリ)は、日本で言うと北海道と軽井沢?が融合したようなイメージです。北国のしめった感じや針葉樹を中心とした植物体系は、気温が低い地域特有のものです。スエーデンを含め今回訪れたヨーロッパの地域は、ほとんどが清潔で整理された印象が強かったのですが、それがよりスエーデンの整理されたさっぱりとした美しさを際だたせているように感じました。逸品館のホームページに代表されるような(申し訳ありません)ゴチャゴチャしたアジアの街とは好対照でした。

スエーデンは、福祉が行き届いているためか、人々は優雅で物腰が柔らかくみな親切です。アジア人種のようにざわついたところは微塵も感じません。スエーデンでは、母国語以外に英語を必ず学ぶので誰にでも英語が通じるのも安心感に繋がったのだと思いますが、治安も良くとても居心地が良かったです。空気と魚がとても美味しかったです。

続いて訪れたドイツ(ベルリン)は、観光のメッカらしく各国から多くの人が観光に訪れ大型観光バスが沢山止まっていました。ブランデンブルグ門やベルリーナ大聖堂など建物はすべて大きく、それが何でも世界一になりたがる?ドイツ人気質を象徴しているように感じました。訪れたブルメスター社の営業マンは驚くほどアグレッシブで、そのごつい身体と食事と酒の量の多さに!本当に「この人たちなら24時間戦えるな!」という印象を強く持ちました。

一般に規則を守るというのがドイツ人気質と言われます。確かにそれはそのようなのですが、彼らは本音と建て前を見事に使い分けられるように感じました。EMTを代表とするドイツのオーディオ製品を聞いて「ドイツの音は、意外にとても色っぽい」と感じていたのですが、実際に彼らの会ってみて「明け透けのスケベ〜」がイタリア人なら、ドイツ人は間違いなく「むっつりスケベ〜」だと思いました。表も裏も?何事に対しても積極的でプライドの高いな彼らの製品が、世界を席巻する理由がわかったような気がしました。

最後に訪れたイタリア(ヴィチェンツァ )は観光ナイズされておらず、のどかな田舎町という風情です。写真をブログにアップしているのでご覧頂ければわかりますが、町中至る所に中世ローマを彷彿とさせる素晴らしい建築や彫刻が満ちあふれています。美しい緑(オリーブが多い)と綺麗な空気。ゆっくりとした時間が流れる美を育むには、最高の土地柄です。

ビジネスは、ヴィチェンツァがイタリアでも地方都市と言うこともあってベルリンと比べるとちょっと間延びした印象があり、ビジネスの洗練度やスピード、アグレッシブさでは、間違いなくブルメスターがソナスファベルを凌いでいました。そのパワーがあればこそブルメスターは、たった10年少しでヨーロッパのトップ・ブランドに成長したのでしょう。日本では、ヨーロッパの高級オーディオ・ブランドの最高峰は、FMアコースティックやゴールドムンド、あるいはリンと認知されていますが、ヨーロッパでの知名度では、圧倒的にブルメスターが高く、出荷を待つ在庫の量と量産規模からして、事実売り上げ規模はブルメスターが先に挙げた三社の10倍は軽く超えると思えるほどでした。ブルメスターには、今後日本での躍進を期待したいと思います。

話をソナスファベルに戻しましょう。ヴィチェンツァは、本当に時間の流れが緩やかで気候も良く、美を育みながらハンドメイドで木工をするには最適な場所だと感じました。多分、人件費などもドイツなどよりも安いでしょう。ブルメスターでもスピーカーを作っていましたが、音質はともかく同じ価格の製品を比べるなら、ソナスファベルはかなりお買得だと思います。その美しいエンクロージャの製造工程は、本当に丁重で職人にしかできない素晴らしいハンドメイドだからです。その素晴らしさだけでもその価格を正当化できるはずです。

最終日には、観光でミラノを訪れました。ミラノは"ミラノファッション"という言葉からもわかるように、日本の東京銀座に相当するイタリアのブランドの中心です。数千万円もするフェラーリやランボルギーニが無造作に路上駐車されているのには驚きました。皆写真は撮っていますが、誰もいたずらなどしません。この点もアジアとは、文化の違いを感じました。ヨーロッパでの最後の食事を取るために入ったミラノ地元のレストラン「サンタルチア」の店員は、私たちが注文を悩んでいると、おまえらこれ食え!俺に任せたら大丈夫だ!どうだうまいやろ!ととてもノリが良く、その明るさと親しみやすさが大阪人とすごく似ていると感じました。

ヨーロッパで総合的に感じたのは、あたりまえですがアジアとは根本から文化が違うと言うことです。ヨーロッパの一部の国では、いまだに日本の士農工商のような身分の区別が明確に残っているようです。平民と貴族には、明確な違いがあって平民の子孫は平民に、貴族の子孫は貴族と生まれながらに身分が定まる風習が残っているようなのです(スエーデンは違うように感じましたが)。今回見学した高級オーディオ・ブランドは、本来貴族のためのものであって平民は買いません。ルイビトンに代表されるような高級ブランド品も、それがふさわしい階級の一部の貴族しか身につけません。そう明確に区別されているようなのです。


オーディオも違わずヨーロッパでは、ステイタス・シンボルであり、ブルメスターのような高級品をセットで購入するお客様が多いようです。いわば、最高級コンポーネントステレオがヨーロッパでの高級オーディオなのです。この点、機械的な興味から高級コンポを購入するマニアの層が厚い日本とは事情がかなり違います。ブルメスターが日本で高級オーディオ・ブランドとして認められるかどうか?は、それが重要なポイントになるはずです。

先ほどヨーロッパでは、生まれながらに身分の区別が明確ではないだろうか?というお話をしましたが、それが不幸なのか?というとちょっと考えさせられてしまいます。もちろん、そういう区別を肯定するわけではありませんが、アジアでは逆にそういう区別がないからこそ「下克上」的な激しい競争が日常茶飯事に起きて居るとは考えられないでしょうか?それが可能に思えるから、誰しもが頂点を目差す競争をする。好むと好まざるにかかわらず、私たちも否応なしにその競争に巻き込まれ「ゆっくりとした自分のペースでの生活」ができなくなっているのではないでしょうか?その点、生まれながらに上限が定められているヨーロッパでは、行き過ぎた競争が行われる事がなく、皆がそれなりに納得して人生を送っているようにも感じられたからです。

もちろん、これは最初にお話しした限定された条件下で私が個人的に感じただけのことなので、本当かどうかはわかりません。でも、昼休みには店を閉める、休日は週に3日取る、夕方には仕事をきちっと終えて残業しない(ブルメスター社の営業は違うようでしたが)など、この規模で年中無休営業を行っている逸品館と比べ、まるで夢のような環境でゆっくりと仕事をしている姿を見ると本当に今の日本、アジアの状態が良いのかどうか?大きな疑問を感じました。

特にスエーデンのように、税金が高くても老後の豊かな生活が保障されていると人の心は、こんなに荒廃しないのではないだろうか?とさえ思えました。ヨーロッパでは、クラクションの音を聞かなかったことを思い出しました。


アジアにはアジアの良さもあり一概には言えないと思いますが、ヨーロッパでは働き過ぎで死んでしまうような人が非常に希なことだけは事実のようです。

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