逸品館メルマガ バックナンバー 210

私が本格的な音楽に目覚めたのは、映画「サウンド・オブ・ミュージック」のサウンドトラックのレコードだというお話はすでに何度かメルマガに書いています。当時のディズニーのミュージカル、中でも「ジュリー・アンド・リュース」が主演した作品は今見てもどれも素晴らしい仕上がりだと思います。子供の頃に、本格的な素晴らしい作品に触れられたことはとても幸せでした。

3号館に展示しているAIRBOWのDVDプレーヤーやサラウンドアンプを新製品に入れかえ、RealSound APEQ-8を導入したのがきっかけで懐かしい「サウンド・オブ・ミュージック」のDVD(最近はブルーレイも発売されています)を買って観ました。

 

技術の進歩は素晴らしいもので、画質音質とも記憶を大きく上回ります。ホームシアターは映画を一人でじっくりと見られることも素晴らしいのですが、繰り返しDVDを観ると子供の頃に分からなかった「別な素晴らしさ(凄さ)」が伝わってきました。

それは「映画の撮影に欠けられた手間暇」です。現在のようにCGなどの映像処理技術が発達していなかった当時、野外でのロケは「天候(自然)」との相談(あるいは戦い)の中で行われたはずです。良いシーンを撮るためには天候(空模様)は無論、もしかすると雲の形、風の方向や強さ、太陽の方向や強さまでもが「撮りたいシーンにマッチするかどうか?」考えながら、どれだけの待ち時間を費やしてロケを行ったのか?と思い当たったからです。当然天候の都合でシーンを前後して撮影することもあったでしょう。修正が出来ないテイクに役者が一発でどれだけの演技をしたのか?


この映画のメイキングを作ったら、苦労話が山のように出てくるはずなのに、サウンド・オブ・ミュージックからは、「苦労話」が一切表に出ません。監督、役者、脇役、カメラマン、舞台設営など大変な労苦があったはずなのに、そんなことを「売り物にしない」そのプロフェッショナルな潔さに敬服します。

比べて最近の映画や音楽の「薄い」こと。世界最高のCG技術を使ったから、最新の3D技術を使ったから、そういう「裏方の話」が表に出てくるような作品は、断言できますが絶対に「サウンド・オブ・ミュージック」を超えられないでしょう。

オーディオも同じだと思います。スペックや技術ばかりを前面の押し出してくる製品の音質は音楽の本質を伝えるのでしょうか?感動は数字や言葉には置き変えられません。数字や言葉で表せない心象を伝えるために「音楽(音)」が存在します。最近知った映画では「マーティン・スコセッシ」が監督した作品に魅力を感じました。現代にも素晴らしい映画は、作り続けられています。映画・音楽・AV機器は、玉石混在。心から感動できる「玉」との出会いは、人生を感動で満たします。

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