逸品館メルマガ バックナンバー 247

先週の金曜日〜日曜日まで開催されたハイエンドショウ2012春は、盛況の内に無事終了いたしました。ご来場賜ったお客様、USTREAMでご覧いただいたお客様イベントに興味をお持ちいただいたお客様には、深く感謝しております。ありがとうございました。

今回は事前に予告した3つのプログラムを披露しました。「アクセサリー」では、30秒程度の短い時間ですが次々とアクセサリーを追加することで、同一のシステムが順当にアップグレードすることをご体験いただけたと感じています。

「ピュアオーディオ」では、GPSを使ったクロックジェネレーターの効果の大きさと、AIRBOWエントリーモデルLittle Cosmos4で鳴らすMagico Q-1の驚くべき高音質に驚くことができました。

「フューチャーオーディオ」では、PCから高級CDプレーヤーに匹敵するサウンドが実現可能なことと、必ずしもハイビットハイサンプリングなどの「高品位なフォーマット」が必要ではないこと、そしてオーディオの極意はデジタルではなく「アナログ」にあることを強く訴求しました。

今回のハイエンドショウでは、目新しさから「PC/ネットワークオーディオ関連」のデモンストレーションが多く見受けられましたが、デジタルよりもアナログの大事さを「PC/ネットワークオーディオ」を通じて訴えたのは、逸品館だけであったように思います。それは、AIRBOW D07Xの開発やGPS-10MHという超高精度クロックジェネレーターの開発、さらにはTRV-88SER Vintage、Stingray ultimateのような「響き」を生かした真空管アンプの開発や、Magicoという素晴らしいスピーカーとの出会いを通じ、オーディオの重要部分は「アナログに集約される」と強く感じたからです。

PC/ネットワークオーディオの台頭で「デジタル」にばかり目が行くようですが、デジタルはオーディオ全体のわずかな部分でしかありません。システムの総合的な音質を100とすれば、デジタルで変わるのはわずか10程度でしかありません。それよりもスピーカーの配置、吸音材の配置、電源ケーブルやインターコネクトケーブル、アンプやスピーカーなどを見直すことで、音質は遙かに大きく改善します。手間暇がかかりローテクなのかも知れませんが、そういう手間を惜しんではよい音は出せません。ハイエンドショウの逸品館ブースの音が他と違って聞こえたなら、それはオーディオにかけてきた、今までの「手間」や「情熱」の違いの現れだと思います。

話をデジタルとアナログの比較に戻します。
現時点での私のオーディオ的考察は、

  1. 私達が音と感じているのは滑らかな空気の粗密波である。

  2. マイクは空気の粗密を滑らかな電圧の変化に置き換える。

  3. アナログ回路は、滑らかな電圧の変化をそのまま増幅し、スピーカーで再び空気の粗密波に変換する。

  4. デジタル化(AD変換)とは、滑らかな電圧の変化を有限の点に分解することである。

  5. 分解された点と点を再び繋ぐ(DA変換)ことで、滑らかな電圧の変化が得られる。

  6. デジタル化とは、滑らかな電圧変化を点に分解する「過激な圧縮」である。

  7. 圧縮され点に分解されたデーターを再び滑らかな波に戻す(DAコンバータ
    ーから、スピーカーまで含める)のは、すべて「アナログ技術」である。

  8. オーディオの音を良くするには「点の数を多くする=デジタル技術(ハイビットハイサンプリング)」よりも、「分解された点を元の滑らかな空気の粗密波に復元する技術=アナログ技術」がより重要である。

このようになります。

 

「フューチャー オーディオ」の最後でMagico Q-1をセット11万円というCDプレーヤーとプリメインアンプのセット、AIRBOW Little Cosmos4で鳴らしたのは、デジタルがミニマムでも素晴らしい音質が実現することを立証したかったからです。そして、それは見事に成功したと考えています。

オーディオの音質を改善する方法は、無限に存在します。そして、同じソフトから再生される音のバリエーションも無限に存在します。どの方法を選ぶのか?その自由が許されることこそ、趣味の最大の喜びだと思います。

ハイエンドショウ2012春の逸品館のデモンストレーションの録画は、U Streamでご覧いただけます。今回の録画は持参したWiFiの帯域問題で、時々途切れていますが、何卒ご容赦下さいませ。
http://www.ustream.tv/channel/ippinkan

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