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Phasemation T-300 、T-3 ・ AIRBOW BV-33 、 T4-291

昇圧トランス 音質 比較 テスト

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STEP UP TRANSFORMER(昇圧トランス)とは、一体どのような働きをするのでしょう?

それには、まずMMカートリッジとMCカートリッジの違いを知る必要があります。

カートリッジはその先端に付いた針がポリ塩化ビニルの盤に刻まれた溝をトレースして発生する物理的な振動を電気信号に変える役割を持っています。この時に物理的な振動を電気増幅に変換するために使われるのが「磁石」と「コイル」です。「発電機」と同じ原理でレコードの溝に刻まれた音を電気に変換するのがカートリッジです。

MM(Moving Magnet)式カートリッジは、針の反対側に取り付けられた小さな磁石がカートリッジ本体のコイルの中で動くことで電力を発生します。小さい力(動き)で高い電圧を得るためには巻線の多いコイルが必要です。、MMカートリッジではコイルがカートリッジ本体に取り付けられているため巻線の多い大型のコイルが使えるため比較的高い電圧が取り出せます。

MC(Moving Coil)式カートリッジは針の反対側にコイルが取り付けられ、磁石はカートリッジ側に取り付けられます。磁石よりも軽いコイルを使うことで振動系の慣性質量が小さいMCカートリッジは、一般的にMMカートリッジよりも高感度であるとされています。しかし、コイルを軽くするために巻線を多くできず発生する電圧がMMカートリッジよりも低くなります。一般的なカートリッジの発電電圧はMM式で最大数ミリボルトでMC方式はその1/10程度です。

レコード再生に使われるフォノイコライザーアンプは真空管やトランジスターを使って、この小さな電圧を最大0.5V~1V程度まで増幅します。しかし、MCカートリッジの最大でも0.数ミリボルト程度の電圧を直接真空管やトランジスターに入力して増幅するのは、ノイズなどの点で不都合です。そこで、トランスによる電圧上昇効果を利用してMCカートリッジの電圧を増幅する働きをするのが昇圧トランスなのです。

MCカートリッジに昇圧トランスを組み合わせる事で、S/Nの改善、ダイナミックレンジの拡大、パワー感の改善などの効果が得られます。今回はPhasemationから発売された「T-3」の後継モデル「T-300」とAIRBOWから発売している「T4-291」、「BV33」の4機種を聞き比べました。

逸品館お薦めのアナログ製品はこちら

メーカー Phasemation AIRBOW
外観
モデル T-300 T-3 T4-291 BV-33
メーカー希望小売価格 \45,000(税別) 生産完了 \88,000(税込) \367,500(税別)
生産完了
適合インピーダンス(Ω) 1.5〜40 1.5〜40 10~100 3〜100
昇圧比 1:20 1:20 1:30 1:50
サイズ(WxHxD/mm) 136x88x128 133x85x129 110x60x105 135x80x125
重量 1.2kg 1.06kg - -

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・音質テスト

 Vienna Acoustics The Music

 AIRBOW PM11S3 Ultimate

Nottingham Interspace HD

QUAD QC24P

Phasemation P-3

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レコードプレーヤー(ターンテーブル)にNottingham Interspace HD、カートリッジにPhasemation P-3(生産完了品)、フォノイコライザーアンプに真空管式のQUAD QC24Pを組み合わせ、上記のスピーカーとアンプで試聴を行いました。

レコードは聞き慣れている「Jesse/峰純子/ダイレクトカッティング盤」を使いました。Phasemation T-300の実力を探るため、まずQUAD QC24Pの内蔵MCトランスとの音質の違いを確認してみました。

 QUAD QC24P 内蔵トランス

最近のAIRBOWモデルのCDプレーヤーやDACの音質が非常にレコードに近くなっているのか?デジタルとアナログという差を余り意識しません。PhasemationカートリッジやNottinghamプレーヤーがアナログ機器としては響きが少なめで、その音質がドライなのもその一因かも知れません。そのまま約10分ほど聞き続けていると、徐々に音がほぐれてレコードらしい甘さと艶が出てきました。ウォーミングアップが完了したようです。

峰純子さんが歌う「ジェシー」のアルバムからタイトル曲の「ジェシー」を聞きました。この曲は、逸品館をスタートした頃から何度となくプレーヤーのテストに使い、すでに数百回以上再生しています。私の一番好きな曲でもありますが、それほど繰り返し聞いてもレコードの「すり減り」による音質劣化は感じません。

一般にはレコード針がレコード表面を削るように考えられていますが、実際にはよほど粗悪なカートリッジを使っているか、もしくはレコードが汚れている場合を除きレコードは滅多にすり減ったりしません。それは、スタイラス(針)が滑らかにレコードの表面を滑るからです。可塑性が高く柔らかいレコード盤の表面を針がトレースすると、レコードは針先の圧力で押されて変形します。水を切るナイフが摩耗しないようにレコードをトレースする針は、レコードの溝を削りません。また、レコード表面にゴミがなければ針先もほとんど摩耗することはありません。

話を戻します。ウォーミングアップが終わると音質は、CDよりも少し柔らかく広がりが豊になります。空気感や雰囲気もCDより優れています。CDの音質向上の結果、今ではその差は小さくなりましたが、善し悪しではなくデジタルとアナログの差は確実に存在します。

エッジに甘さはありますがアタックの鋭さもきちんと表現され、ドラムやシンバル、ウッドベースのリズム感に優れます。ピアノの色彩感も見事です。何よりも肌に馴染む、ほっとするような音が出るのが心地よいです。ただ、僅か20数分で片面が終わるのは、デジタルの連続演奏の便利さに慣れた身にはちょっと辛いです。

左写真がAIRBOW T4-291、右側がPhasemation T-300

 Phasemation T-300

トランスを内蔵からPhasemationに変えると明瞭度が高まり、低音が良く出るようになります。T-300の方が音の輪郭が硬く、音の芯が明確です。ボーカルはやや硬くなりました。ピアノのアタックやドラムの明瞭度は改善します。

差がそれほど大きくないので、トランスをもう少しエージングすれば解決するでしょうか?

しかし、暖かさや滑らかさ、雰囲気の良さはQC24P内蔵トランスがT-300を上回っているように感じます。QC24Pの内蔵トランスは色艶、雰囲気の良さの点でT-300に勝ります。組み合わせるフォノイコライザーアンプがQC24Pなら、内蔵トランスの方が雰囲気良く音楽が聴けるので私は好きですが、T-300も実売4万円程度の昇圧トランスとしては非常に優秀だと思います。私は今までに色々なトランスを聞いていますが、T-300は、より高価な某有名メーカーのトランスよりも確実に優秀だと思います。この価格で十分使い物になる昇圧トランスはなかなか少ないので、T-300は貴重な良品です。

 Phasemation(Phasemation) T-3

ちょうど手元に中古のPhasemation T-3があったので聞き比べました。T-300と比べると若干音が明るく元気に感じますが、少し音が硬く(明瞭度が高く)、スッキリした印象はT-300とほとんど変わりません。

ピアノの音色も若干T-3がT-300を上回る気もしますが、気にするほどの違いではありません。T-3とT-300の音質は、ほぼイコールで大丈夫でしょう。

 AIRBOW T4-291

T4-291は、T-300と比べると高音の出方がマイルドです。少し粘るような感じがありますが、その分低音にパワー感が出ます。ボーカルは少しハスキーなイメージに変化しますが、今聞いている声が本来の峰純子さんの豊かな声に近い感じです。

T4-291が再現するボーカルの細やかさは、QC24P内蔵トランスを上回ります。また、立体感(音の広がり)が大きくなり、ボーカルが一歩前に出て伴奏が少し後に下がります。ただ音が細かく、表情の描写が細やかななったせいか、雰囲気がすこしシビアなものに変化しました。

QC24P内蔵トランスでは、開放的でライブな雰囲気。AIRBOWは、スタジオの少し緊張感を伴う雰囲気です。T4-291が再現する音の質感はQC24Pの内蔵トランスよりも高く、一段と上質です。差はそれほど大きくないのですが、じわじわとその良さが伝わるような感覚の違いを感じます。

 AIRBOW WE-TRANS(\150,000/税込)

T4-291と出てくる音は、それほど変わらないように感じます。それはT4-291の音が十分細やかだったためですが、それでもトランスをWE-TRANSに変えると一段と音が細かくなり、楽器やボーカルの表情が繊細に再現されるようになりました。今まで気づかなかった、細やかな楽器の操作も聞き取れます。

音の広がりも一段と大きくなり、ボーカルは一歩下がり伴奏が前に出る感じが強くなります。

音の耳当たりは柔らかいのですが、それぞれの音の存在感と密度感が高められ、それぞれの音がチャーミングに楽しく鳴ります。また、一曲ずつの曲調の変化も克明で、トラック毎にまるで違う曲を聴いているかのようにボーカルや楽器の音が変わりました。強い音、繊細で優しい音。その対比がクッキリと再現されます。

全体的に繊細で明るく上品で表情が豊かなサウンドは、バラード系のボーカル曲やクラシック、特にシンフォニーにマッチしそうです。

左写真がAIRBOW BV-33、右側がPhasemation T-3

 AIRBOW BV-33

さすがにこのクラスになると、音の抜けから違ってきます。音の立ち上がりと立ち下がりが明らかに早くなり、音の輪郭もシッカリします。

凄いのは音が細かくはっきりしたにも関わらず、音が硬くなったり雰囲気が損なわれないことです。今までにテストしたトランスの良いところを集めて、それをさらに良くしたようなイメージです。

もはや、カートリッジやフォノイコライザーの存在を感じることはありません。生演奏そのものの音質で音楽が再現されます。デジタルとはニュアンスが少し違って感じられる、暖かく自然なこのリアリティーこそ、レコードが持つ本来の良さなのでしょう。

音が消える瞬間、音が消えた瞬間、その「間」にも確実に聞こえない「音」が存在します。そして、すべての音が途切れることなく、すべての雰囲気が途切れることなく、シームレスに繋がります。この得も言えない「上質な滑らかさ」こそデジタルに得難い味わいなのかも知れません。

上手く表現できませんが、何かが違います。まるで目の前で生演奏が行われているようにリアルな音になりました。

試聴後感想
トランジスターを使うプリメインアンプやプリアンプ、あるいはフォノイコライザーアンプには「MCフォノ入力」が装備されています。余計なコストをかけて昇圧トランスを買う必要はないと考えられがちですが、私は必ず昇圧トランスを使います。なぜならば、トランスを使うと「パワー感」と「響きの良さ」が出るからです。

電気的にだけ考えるなら、トランスによるインピーダンス・マッチングは、余計な回路のように思われるかも知れません。しかし、MCカートリッジの僅かな電圧でトランジスターのゲートを直接駆動するよりも、トランスを使って電圧を上げてからゲートを動かす方が確実に音質はアップします。そこに理論と現実の違いがあります。

トランスを使わないで聞くMCカートリッジの音をカメラに例えるならば、薄暗い明かりの中で撮影しているイメージです。感度を上げれば写真は写りますが、光量が十分なときに比べると色が薄くコントラストが低下します。

しかし、トランスを使うと「十分な光量で撮影している」ような色彩感とコントラスト感が確実に得られ、コントラスト感(音の対比感)とパワー感(躍動感)が大きく向上します。これが、MCカートリッジを使うときの「トランスの重要性」です。

今回のトランスのテストでは、Vintage時代のトランス流通在庫(生産完了品)の中から気に入った音質のものを選び、高剛性のアルミ削りだしケースと銀コーティングせんを配線に使ったAIRBOWがひと味違う音を出してくれました。しかし、レコードらしい雰囲気を良く出してくれたQC24Pの内蔵トランスも非常に優秀でした。

Phasemation T-300はそれらと比べると若干音が硬いのですが、4万円の価格で入手できる昇圧トランスとしては、非常に優秀です。お使いのアンプのMC入力が「トランジスター式」ならば、騙されたと思ってT-300をお試し下さい。低音のパワー感や音楽の躍動感が、大きく改善するはずです。

MCカートリッジから良い音を出すためには、昇圧トランスが不可欠です。昇圧トランスを使わなければ出せない透明で芳醇なサウンドをこの価格で実現するT-300はは素晴らしいと思います。

2013年10月27日 逸品館代表 清原 裕介

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