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PMC Twenty 21 22 音質 試聴 テスト

本国イギリスではすでに発売されているTwentyシリーズが、2011年末〜2012年始めにかけていよいよ日本にやってきます。新製品Twentyシリーズは、PMC設立20年を記念してコンシューマ(民生)市場向けに発売される、肝いりのニューモデルです。

早速、4製品で構成される中から小型ブックシェルフのTwenty 21とTwenty 22がヒビノインターサウンドを通じ逸品館に届けられました。メーカー予定希望小売価格は、ブックシェルフ型の21が220,000円(ペア・税別)、22が290,000円(ペア・税別)、トールボーイ型の23が340,000円(ペア・税別)、24が500,000円(ペア・税別)とFact Seriesよりかなり安めに設定されています。
搭載されているツィーターは高級家庭用モデルのFactシリーズと同じSEAS社との合同開発によるソフトドーム型が採用されていますが、口径は異なります。ウーファーはTwenty 21に140mm、Twenty 22では170mm口径の軽量コーン型が採用されています。このウーファーユニットはTwenty Series専用として開発され

ています。

ネットワークにはPMC全商品に共通する24dB/octの遮断特性を持つPMCオリジナル・クロスオーバユニットが使われています。スピーカー入力端子には高級なものが奢られ、入力はPMCの伝統に従いBi-Wire(Bi-AMP)対応となっています。

そしてPMCならではの「トランスミッションライン」はTwenty シリーズにも採用され、サイズを超える重低音が再現されます。トランスミッションラインの開口部は前面下部に設けられ、設置がやりやすくなっています。

Twentyシリーズではサランネットの取り付けが「マグネット方式」となり、ツィーターとトランスミッションラインの開口部にグリルが設けられ、サランネットを外した状態でも良好な外観と高い安全性を保ちながら音楽を再現することができます。
PMCらしく理詰めで美しく仕上げられたTwentyシリーズは果たしてどのような音を聞かせてくれるのか?早速、聞いてみることにしました。

Twenty 21 22 

主な仕様

Model Name Twenty 21 Twenty 22 
Frequency Response 50Hz – 25kHz 40Hz – 25kHz
Sensitivity 87dB 1w at 1m 90dB 1w at 1m
Effective ATL 
(Advanced Transmission Line) Length
1.72m (5.6ft) 2.0m (6.5ft)
Impedance
Drive Units LF :  PMC Twenty series,lightweight doped
140mm (5½") cone with cast alloy chassis
HF : PMC/seas,27mm Twenty series,SONOLEX
soft dome,Ferrofluid cooled
LF :  PMC Twenty series,lightweight doped
170mm (6½") cone with cast alloy chassis
HF : PMC/seas,27mm Twenty series,SONOLEX
soft dome,Ferrofluid cooled
Crossover Frequency 1.8kHz 1.8kHz
Crossover Filters 24dB 24dB
Input Connectors 2 pairs 4mm sockets  (bi-wire or bi-amp) 2 pairs 4mm sockets  (bi-wire or bi-amp)
Dimensions Height: 325 (12.8") 
Width: 152mm (6.0") 
Depth: 277mm (11.0")
Height: 410 (16.14") 
Width: 184mm (7.25") 
Depth: 367mm (14.45")
Weight 5.0kg (11lbs) 8.0kg (17.6lbs)

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音質テスト

 AIRBOW SA15S2 Master \250,000

PM11S2/Ultimate AIRBOW PM11S2 Ultimate \480,000

 “Come away with me” ノラ・ジョーンズ(CD)

 Twenty 21

聞き慣れたノラ・ジョーンズのソフトは、聞き慣れたPMCの音で再現されます。低音はサイズを超える量感がありますが余計な響きは少なく、不要に膨らみません。ベースの音も膨らまず、リズムと音楽をきっちりと奏でます。ギターは金属的な切れ味の鋭さが素晴らしく、触れると手が切れそうなほど音のエッジは鋭く感じられます。ドラムスのブラシワークは立体的で、ブラシがドラムの上を動く様子が伝わります。ノラ・ジョーンズの声にはやはり余計な響きが付かず、ややストイックなイメージです。
楽器の音はクッキリとして、驚くほど繊細です。音場がクリアで演奏者が楽器を操作する様子が目に見えるように伝わります。余計な響きが少なく、引き締まった音像が立体的に展開する様子が非常に心地よく、ステージ上の楽器の位置が整然と再現されます。無駄な音が少ないからこそ実現する、透明で精緻なこのイメージこそPMC最大の持ち味です。Twenty 21の音は、PMCらしさが溢れています。
音の広がりは十分で定位感も抜群です。家庭用と言えどもPMCの血筋は争えず、高度な設計とヒヤリングにより作られた精密モニターの片鱗を十分に感じ取れますが、それでもiシリーズなどと比べると音質は適度に穏やかでソースの粗を暴かず音楽を適度に響かせる懐の深さが感じられます。今回はレーザーセッターを使わずにスピーカーをセッティングしましたが、iシリーズよりもセッティング(置き場所)には遙かに寛容で不十分な条件でも素晴らしい音質が簡単に実現しました。

Twenty 21は、この価格帯では最も高解像度なスピーカーです。しかしそれがモニター的になり過ぎず、実に絶妙なバランスでソースを見事なまでに細やかに鳴らすところが他の製品には見られない美点です。試しに音量をかなり下げてみましたが、トランスミッションラインにより強化された低音のお陰で、音が痩せることなく良好なバランスのままで音楽が再現されました。

オーディオ的にも音楽的にも「音の良さ」を追求したいとお考えで、細かい音を聞こえることを何よりも優先されたい場合、PMC Twenty 21は間違いなく最良の選択になると思います。またDB1iやAIRBOW IMAGE11/KAI2などの「ストレートな音」に馴染んでいるお客様のグレードアップ選択肢としても、最適な音質に仕上がっていると思います。

 Twenty 22

Twenty 22はウーファー口径がTwenty21の140mmから170mmと大口径化されたモデルです。ウーファーサイズの拡大に合わせてエンクロージャーも一回り大きくなり、トランスミッションライン長も延長されて再生可能最低周波数が21の50Hzから40Hzへと拡大しています。今までの経験ではウーファーが大型化すると、レスポンスの悪化により中高域が濁ったり、あるいは低音が遅れて全体のバランスに悪影響を与えること多く見られました。しかし、Twenty 22は24dB/octカーブのネットワークが効いているのでしょうか、他メーカー製品のようにだらしなく中低音が膨らみません。それでもTwenty21と比べると中高音の透明感はわずかに後退しました。しかし、それと引き替えに響きがほんの少しだけ多くなり、楽器の音色の複雑さや響きの豊かさが向上しました。

ドラムには「タメ」が出て、ギターには胴の響きが感じられるようになります。Twenty 21で聞くノラ・ジョーンズの「張り詰めた雰囲気」もそれはそれで良かったのですが、「豊かさ」がそれに加わったTwenty 22の音も色っぽくて悪くありません。オーバーダビングで録音されたハーモニー部分では、Twenty 21では聞き取れなかった声の分離が確認できました。

Twenty 22はブックシェルフ型ですが、トールボーイ型のGB1i/FB1iなどとほとんど変わらないバランスでノラ・ジョーンズを鳴らします。目を閉じれば、今聞いているのがブックシェルフ型スピーカーとは絶対に信じられません。Twenty 21に比べピアノの余韻が長く、メロディーの流れが嫋やかです。

従来モデルと直接は比べていませんが、TB2iとTwenty 22では切れ味や音の芯の強さではTB2iがTwenty 22を凌駕し、低音の響きの豊かさではTwenty 22がTB2iを超えるはずです。

Twenty 21の切れ味の良さと抜群の定位感はとても魅力でした。22はそれを少し後退させる替わりにトールボーイ型スピーカーのような量感を獲得することに成功しています。Twenty 21と22、この2機種のスピーカーにはそれぞれに、それぞれの魅力があります。Twenty 21はROCKやPOPS、もしくは弾き語りのように編成の少ないソースを高解像度かつウルトラ・ハイスピードで楽しみたいときには適しています。Twenty 22は交響曲などの大編成の音楽を楽しみたいときや、録音の善し悪しに関わらず一定の音質で音楽を楽しみたいとお考えの時にベストマッチするはずです。

総合評価

PMCの全製品には、24dB/octという他に類がないほど急峻なカーブを持つフィルターがクロスオーバー・ネットワークに使われています。この独特なフィルター・カーブによりツィーターには高域を濁らせる余計な低音が入力されません。さらにウーファーにもコーン紙の分割共振を引き起こす原因となる余計な高域が入力されません。この技術的な特徴により、PMC製品は他メーカーの製品に比べ圧倒的に濁りの少ない(透明感の高い)中域が実現します。
また卓越した技術力を持つPMCがSEAS社と共同開発するPMCオリジナルツィーターは、他メーカーの製品よりも立ち上がりが早く余計な響きを発生しません。それによりPMCのサウンドには、比類ない解像度感と透明感が実現します。
しかし、ただ単に中高域の響きを厳しく除去してしまうと、中高域の厚みや間接音(響き成分)が少なくなり、音が痩せる傾向が見られます。高解像度で透明感の高さを誇る最新型HIFIスピーカーの多くが、そのため音が細くなったり、あるいは音楽的な豊かさの欠如に悩まされています。この問題に対しPMCは、トランスミッションラインという独自の方法でウファーの低音を強化し、解像度感や透明感を損なうことなく中低域の量感をアップさせることに成功しました。
Twenty 21は、iシリーズに近い抜群の透明感と解像度の高い繊細な高域、余計な響きのない高解像度な中域、そしてサイズを超える低音の量感を実現していますが、同時に音質はややストイックに感じられます。Twenty 22は21よりもFactに近く、より穏やかで豊かな音を聞かせてくれます。

どちらも素晴らしいスピーカーだと思いますが、PMCの研ぎ澄まされた音に魅力を感じる私としてはバランス的にぎりぎりでも、よりPMCらしいきりりと引き締まったサウンド・テイストを持っているTwenty 21により強く惹かれました。PMCが醸し出すストイックな精神世界こそ、他メーカーの製品では味わえないものなのです。

もう一つ気付いたのは、Twenty 21や22のように小さな2本のスピーカーですらこれだけの低音と広がり感が得られるのですから、サラウンドにすればすごいことになるのは間違いないと言うことです。ピュアオーディオでも素晴らしい音を出すPMCですが、実はサラウンドこそPMCが最も得意とする分野です。なぜならば、スピーカーを増やせば増やすほどPMCの濁りのなさが生きるからです。超高解像度の澄み切った音場でサラウンドを実現したいとお考えなら、Twenty 21 22はその望みを想像を超える音質で叶えてくれるにちがいありません。

PMC Twenty 21/22のUstream 逸品館チャンネル、動画でのご紹介はこちらからご覧いただけます

2011年 12月 清原 裕介

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