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DENON AVR-X4000 音質 評価 試聴 sonusfaber Venere3.0 Rotel RA-1570 レビュー

Sonus Faber Venere 3.0 ・ ROTEL RA-1570

音質試聴テスト

その他の音質テストはこちら

 

2012年秋に発売されたSonus Faberの新製品"Venere"にウッド仕上げと新たなモデルが追加されました。

新製品のVenere 3.0/ウッド仕上げを輸入代理店のノアから拝借できたので、早速試聴を行いました。

・最近発売されるトールボーイスピーカーには、転倒防止のための「ベース」が付属するようになりました。Venere3.0はベースを取り付けて試聴しました。

 

底板には木ねじを取り付ける穴が空いています。右は付属するベースです。

黒い板は「強化ガラス」、スパイクは「アルミ」でできています。ガラスに空いている穴から木ねじを本体底部の穴に入れてねじ込み、ベースを固定します。

 

sonusfaberの伝統的な「リュート型(楽器の胴の形)」のボディー。入力はバイワイヤリングに対応します。今回は付属のジャンパーのまま試聴しました。

ショートホーンのような形状に仕上げられたツィーター周りと金属のフェイズプラグが付くウーファーで構成された、特徴的なユニット。

音質テスト

代理店から届けられたVenere 3.0を開梱し、まず付属ベースの「ある・なし」の音質を比較しました。ベースを付けないと高音が靄付いて低音の切れも悪くなるためベースとスパイクは取り付けました。次にカーペットの上に直置きするか、人造大理石ボードを下に敷くかを比較したところ、意外や意外「直置き」の方が音がしっとりして好印象だったため、Venere3.0をスパイクを付けた状態で「カーペットの上に直置き」して試聴しました。

Venere 3.0の簡単な使いこなしのチェックと設置を終えた後、アンプを試聴機として届けられた新発売のプリメインアンプ「Rotel RA-1570」と繋いで出た音を聞いた瞬間!絶句しました。高音は伸びず、低音はもこもこして、まるでラジカセのような音しかでなかったからです。しかし、ものの10分も鳴らしていると、見違えるように音が良くなりました。どうやらスピーカーもアンプもほぼ新品で「エイジング(鳴らし込み)」が不足していたようです。

スピーカーの購入直後に「思っていた音と違っていた」と言うご相談を受けることがあります。ほとんどは「セッティング」がきちんとできていないためと、「エージング」が足りないせいでスピーカーが上手く鳴っていないのが原因です。Venere3.0のように「集成材(高密度パーティクルボードやMDF)+突き板」で仕上げられているトールボーイ型のスピーカーは、比較的早期にエイジングが完了しよい音が出ますが、Tannoy Vintage Seriesのように「無垢板」もしくは「集成材の上に厚みのある無垢板」が使われたエンクロージャーの「響き」を生かして良い音を出すスピーカーが、エンクロージャーの響きが「楽器」のようにこなれるまで良い音が出ません。毎日聞いていても、半年くらいはエイジングが必要になることさえあります。オーディオ機器は購入直後の音で機器を判断せず、じっくり腰を据えて判断することが大切です。

そうとは言え試聴前のウォーミングアップにCDプレーヤーを使っていたときは、ディスクの交換をサボり「同じ曲何度も繰り返し聞く」事が苦痛で、試聴前に製品を十分に鳴らし込めなかったり、ある種の先入観を持ってしまうことがありました。しかし最近、3号館に設置しているPC/ネットワークプレーヤーの音質が著しく向上しCDと変わらなくなったので、HDDに収録した数千を超える楽曲をシャッフルしながらウォーミングアップと事前試聴を行えるようになりました。またインターネットラジオの音質もかなりCDに近い音質に向上したので、リポートの作成までに短くて24時間、普段は数日間連続して様々な音楽を聞くことができるようになりました。その結果、リポートの精度も上げられたと思います。

今回は、sonusfaber Venere3.0にRotel RA-1570を組み合わせた状態でAIRBOW SSS-2013をSA11S3/UltimateにUSB接続し、最近よく聞いているインターネットラジオ局の「I Love k Pop」を3日間連続で聞いてみました。この組み合わせのままでまったく不満を感じない良い音でK-POPが鳴りましたが、出ている音が「ファンがが想像するSonusFaberの音か?」と問われるとそれは違うように感じます。出てくる音は確かに良い音なのですが、中域にウェイトがある「手作りの味わいを感じさせる、響きの豊かなSonusFaber」の音ではなかったからです。Venere3.0は、ワイドレンジで歪み感の少ないスッキリしたB&Wのような最新スピーカーの澱みがなくレンジの広さを感じさせる最新の高音質です。

それでも、そのVenere3.0のさわやかな高音質が最新のkPopにマッチするので気に入って聞いていましたが、発売直後で皆さまに馴染みのないRotel RA-1570を使って試聴レポートを書いても参考にならないと思い、アンプを普段から試聴テストに使っているAIRBOW PM15S2/Masterに変えてリポートを書くことにしました。

Sonus Faber Venere 3.0
形式 2.5Way・バスレフ方式
ユニット 高域:29mm/シルクドーム
低域:180mm×2
能率 90dB/1W/1m
クロスオーバー 180/220/2300Hz
周波数特性 38-25kHz
サイズ W340×H1157×D438(mm)
重量 21.3Kg(1台)
希望小売価格
(ペア・税別)
Wood:620,000円
BK/WH:560,000円
仕上げ ウッド/ブラック/ホワイト

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 AIRBOW SSS-2013(再生ソフトは標準搭載のVLC Player・音源はCDをリップしたWAVEファイルを使いました)

※SSS-2013のHDMI/USB出力はデフォルトでは44.1kHz固定です。
ハイレゾファイルの出力は、搭載するVLC Media Playerの機能を使うことで可能となりますが、USB出力では対応しない製品もございます。
今回のテストでハイレゾファイルは、44.1kHzにダウンコンバートされて出力されています。

 AIRBOW SA11S3/Ultimate(SSS-2013とUSB接続)

 AIRBOW PM15S2/Master

今回の試聴は、AIRBOW SSS-2013に収録した「CDリップWAVE音源」をUSB接続でAIRBOW SA11S3/Ultimateに入力して行いました。SSS-2013とSA11S3/Ultimateの距離が遠いため、USBケーブルはオーディオ用ではない3mの普及品を使っています。この状態でSSS-2013に取り込んだWAVEファイルと、SA11S3/Ultimateにセットした「オリジナルのCD」を聞き比べましたが、従来のPC/USB出力とは違い音質差がほとんどないことに驚かされました。

そういうことで今回はCDを聞いていませんが、音質はSA11S3/UltimateでCDを聞くのとほぼ同じとお考え頂いて大丈夫です。

Sistar Summer Special Album - Loving U (韓国盤) Sistar Summer Special Album - Loving U (韓国盤)

この曲は録音の良いコーラスと、打ち込みの演奏で構成されています。コンプ(圧縮)はかけられていますが、それぞれの音の質感の高さや分離感は、一般的なJ-POPよりも格段に優れています。
Venere 3.0の良さは「端切れ良さ」と「楽しさ」に集約されます。低音はバスレフ方式のスピーカーらしく少し膨らみますが、量感は十分です。中音は、このクラスのマルチウェイスピーカーの水準を大きく超えて「まとまって」います。確かに「スピーカーから出ている声」という感じはありますがクリアで分離が良く、ハーモニーの関係もきちんと整っています。
低音はかなり低い部分から出て少し膨らみますが、中高音がハッキリしているのでリズムは遅れずに付いてきます。揺ったりした量感ある低音に、ほんの少しメタリックに輝く中高域がちりばめられる感じは、ちょっと万華鏡を想像してしまうほどの心地よさです。
Venereのスコーカーには金属のフェイズプラグが装着され、ツィーターの周囲にはウルトラショートホーンを連想させる金属のリングが装着されていますが、これらによる反射が「中高域の輪郭感」を高めているのだと思います。
打ち込みの伴奏は単調で弾みにくいのですが、Venere 3.0は単調なはずの打ち込みの音にさえ「表情」を与えます。シンセサイザーの音が唸り、ギターが飛んできます。しかし、それがボーカルのじゃまにならない絶妙なバランスでまとまります。
Venere 3.0が鳴らすK-POPにイタリア車の乗り味を連想させるような「カラリとした明るさ」を感じました。Venere3.0の「明るく乾いた感じの音」は、従来の音色である「艶のある音」とは少し違いますが、この躍動感と明るさは、Venere3.0が「イタリア生まれ」であることを強く主張します。原色の鮮やかさを想像させる「kpop」の元気良さや明るさ、そしてVenere 3.0が持ちイタリア的な「明るさ」はベストマッチなのかも知れません。また、それがAIRBOW SSS-2013、SA11S3/Ultimate、PM15S2/Masterの音作りにも通じるから、こんなに心地よい音が出で来るのでしょう、

同じ音楽を聞くなら、より楽しく、より明るく、より元気になれる音で!Venere3.0は、そう歌います。柔らかさの中にも芯の強さがある、硬さの中にもふわりとした柔らかさを感じる、不思議ですが非常に心地よく明るく元気なサウンド。試聴を終えることを残念に思うほど、この曲が楽しく鳴りました。

B'z The Best “Ultra Pleasure”(2CD+DVD) B'z The Best “Ultra Pleasure”(2CD+DVD)

B'zの初期のアルバムは録音が良いと思います。B'zに関わらずJ-POPも全盛期に作られたCDは現在のK-POPに負けないほど音が良いです。それが再発売されるベストアルバムで音質ががくりと落ちて、がっかりすることも少なくありません。また新しく発売されるアルバムは、レコーディングスタジオ機材のレベルが落ちたためか、あるいはコストの限界なのか?音質が落ちているように思いますが、Love PhantomはB'zの中でも録音が良く、試聴会で使っています(使えます)。

イントロ部分のストリングスの音がドラマティックで心をグッと掴みます。ボーカルの稲葉さんの声は、少しハスキーでシャウト感が若干物足りなく感じることがありますが、ニュアンスはかなり細かく出てきます。松本さんのギターは、美しく響き切れ味も十分です。

デジタルチックなイメージではなく、レコードを聴いているようなアナログチックな音でこの曲が鳴りますが、それは組み合わせているAIRBOWの影響も大きいと思います。もう少し芯があっても良いかなと思いますが、心にグッと来る良い音でB'zが鳴りました。

バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲) バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲) カザルス(パブロ)

ここで楽曲をがらりと変えて「パブロ・カザルス、無伴奏チェロ組曲」を始めから聞きました。カザルスは、スペイン・カタルーニャのチェリストですが、Sonus Faberの故郷イタリアの北部の「ビチェンツァ」とは緯度も近く、何となく類似性を感じたのでこの曲を聴いてみたくなったのかも知れません。

カザルスは弟子達にチェロを教えるとき「鳥のように歌え」と指導したと聞きますが、バッハ無伴奏チェロ組曲でカザルスが奏でるチェロの音は澄み切った青空へ鳥が羽ばたいているように明るく、柔らかく抑揚のある独特な音です。カザルスの前に「バッハ・無伴奏チェロ組曲」はなく(彼が楽譜を発見したので文字通りその通りですが)、彼の後にも「バッハ・無伴奏チェロ組曲」はないと感じるほどこのアルバムはお気に入りです。
Venere3.0は、この曲をまるで目の前にカザルスが蘇ったと錯覚するほどの「不思議なリアリティー」で演奏が再生します。うまく表現できないのですが、カザルスが空を飛ぶ鳥の鳴き声に合わせてチェロを響かせているように感じるような鳴り方です。

弓を切り返したときの微妙な変化や、弓を押し引く速度を変えたときの微妙な変化、弓を弦に当てる角度や圧力を変えたときの微妙なニュアンスの変化が、実に克明に再現され、もはやオーディオ機器を聞いていると言うよりは、生演奏の精密な記録(決して生の音ではありません)の再現を聞いているようです。

カザルスの思い、カザルスの伝えたかったことが、音を通じて心に響いてくるような音です。

 バッハパルティータ アクセンフェルト ハイレゾ(192kHz/24bit) 2曲目 

せっかくPC/ネットワークプレーヤーを使っているので、カメラータレーベルからダウンロードできるハイレゾデータ(192kHz/24bit)で「エディット・ピヒト・アクセンフェルト」の「バッハ パルティータ/チェンバロ演奏」を聞いてみました。チェンバロのように「高周波の衝撃音を発生する楽器」の良さを高域が20kHzまでのDで発揮するのは至難の業です。しかし、それ以上の高域まで収録できる「カメラータ」レーベルのハイレゾデーター(192kHz/24bit)なら、その良さをCDよりも再現しやすくなるためこのチェンバロの楽曲を選びました。
ピアノのような「音質調整機能」を持たない初期の鍵盤楽器、チェンバロではその音のコントロールは「キーを押すタイミング」がすべてです。僅かなキーを押すタイミングの違いによって、チェンバロは複雑な響きを生み出します。この曲を弾くとき、アクセンフェルトは一音を確かめるように「間を置く」事があるのですが、その一瞬の間の取り方と彼女特有の「美しいチェンバロの音色」が見事に再現することに舌を巻かされます。

繰り返しになりますが、AIRBOWは「そういう美しくデリケートな音」を聞くために作り出した機器ですから、そういう音が聞こえなければなりません。当然スピーカにもそういう能力が求められます。Venere 3.0はそういうAIRBOWの作り手の望み以上の音質で、それに答えてくれました。

見事な音です。私の大好きなVieena Acoustics Beethoven Concert Grand(T3G)の音は、高音が僅かに柔らかくチェンバロの「アタック感」がでにくいのですが、Venere 3.0は、それを見事に醸し出します。やはりスコーカーとツィーター周りの「細工」が効いているのでしょう。

Beethoven Concert Grand(T3G)に比類しうる、良くできたスピーカーだと舌を巻かされました。

※このリポートを書いたときには、SSS-2013のUSB出力は再生ファイルの周波数に対応して自動的に切り替わると思い込んでいたため、てっきりハイレゾで聞いていると思っていました。後日、同じファイルを再生しているときにSA11S3/Ultimateのディスプレイを見ると「44.1kHz」と表示されているではありませんか。

慌てて確認するとMSHDのデジタル出力(USB・HDMI)の周波数は、44.1kHz固定でした。ハイレゾで出力されていると思い込んでいたファイルは44.1kHzで出力されていたのです。後日、SSS-2013が搭載するVLC Media Playerの設定を変えることで、192kHz/24bitのハイレゾファイルが出力できることが分かりました。デフォルトの44.1kHz出力と192kHz出力を比較しましたが、数字ほどの大きな差が感じられませんでした。
SSS-2013は44.1kHz出力でもハイレゾらしいクリアなサウンドが得られていたので、SSS-2013からSA11S3/Ultimateにはてっきりハイレゾのまま出力されていると思い込み、このレポートを書きました。謹んで誤りを訂正させて頂きます。

Come Away With Me (Hybr) Come Away With Me (Hybr) Norah Jones / コールド コールド ハート

ここでオーディオファンに馴染む深い、ノラ・ジョーンズのデビューアルバムをかけてみました。
イントロのピアノの響きと広がりが美しく、ウッドベースの量感や音をタメる感じが抜群です。ノラ・ジョーンズの声も、ニュアンスに富みめちゃくちゃ上手に聞こえます。

ピアノ・ウッドベース・ボーカルは完全に分離しますが、ありがちな「無理矢理分離させた感じ」が全くない、生楽器を聞いているような自然な分離感でハーモニーが奏でられます。なぜ、こんなによい音が鳴るのか不思議なほど、肌に馴染む自然で深みのある音でこの「不自然な録音のCD(WAVEデーターですが)」が生々しくなります。

Venere3.0の素晴らしさを認識すると共に、この音を聞いているとPCの音はCDには敵わないという私の主張が「過去の物」になったことを感じます。

最新のAIRBOW PC/ネットワークプレーヤー システムならCDと同等の音質で「様々なプレイが楽しめる便利な音楽プレーヤー」を楽しめます。仕事をしている間中、音楽を聞き続ける私にとってこれほど大きな「プレゼント」はありません。遂に、音質と使い勝手が両立しました。

Venere3.0とAIRBOWの組み合わせなら、簡単によい音で好きな曲が聴けます!これは最高のオーディオ・システムです。

ROTEL RA-1570
アナログ入力 Phono(MM)×1
RCA×4
XLR×1
デジタル入力 USB(iPod)×1(前)
USB(PC)×1(後)
同軸(RCA)×2
光(TOS)×2
入力周波数 USB(iPod)〜48Khz
USB(PC)〜192Khz
※専用ドライバーが必要です。
S/PDIF 〜192kHz
最大出力 120W×2(8Ω)
サイズ W431×H144×D350(mm)
重量 13.7Kg
希望小売価格 248,000円(税別)

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ここでアンプをRotel RA-1570に変えましたが、AIRBOW SA11S3/UltimateとPM15S2/Master、そしてVenere3.0のあまりに素晴らしい音を聞いた後なので、同じ曲を「ガチンコ」でかけることはあえて避け、違う曲を聴くことにしました。

ヒラリー・ハーン デビュー! バッハ:シャコンヌ ヒラリー・ハーン デビュー! バッハ:シャコンヌ ヒラリー・ハーン

試聴を始める前はRotel RA-1570とVenere 3.0の組み合わせで再現される音の世界を「素晴らしい」と思っていたのに、アンプをAIRBOW PM15S2/Masterに変えて試聴を始めた途端、RA-1570に不足している部分ばかりが耳に付くようになってしまいました。ソフトを変えることでそれを回避しようとしましたが、一度旨い音を聞いてしまった耳はそれほど容易くリセットできません。

しかし、アンプを変えてもVenere3.0の中高域の透明感と、硬くなりすぎない芯の強さ、明るい音楽表現はまったく損なわれません。弦楽器の音などが若干「安く」なったように感じますが、音質に重要なパーツがコストにかかわらず最適化されたAIRBOWと通常市販品の違いがこういう細部に出るのだと思います。癖がなく音楽をフェアに奏でるRA-1570は、Rotelらしく非常に良くできているアンプだと思います。

コンサートマスター(ヒラリー・ハーン)と伴奏のバイオリンの音色の違いがやや近くなっていますが、良好な音の広がりとハーモニーの美しく正しい関係はきちんと保たれています。音の広がりはやや小さめですが、空間が広がりにくく楽器の音も分離しにくいこのソフトをここまで鳴らせたら十分でしょう。

 低域や高域の出方は「普通」、つまり多くの少なくもないと思いますが、RA-1570の長所は癖が少なく音が素直なことと、価格を十分に超える音の細かさを持っていることだと思います。出来の悪いプリメインアンプは多いですから、こういう「素直な音」にほっとする人は少なくないと思います。インターネットラジオを聞いているときも「ピアノの音美しさ」には、ハットさせられることがありました。

AIRBOWと比べるとRA-1570は、「楽器の音色の違いが若干小さく、色彩感が薄くなる」という傾向が感じられました。逆に言えば、AIRBOWが「濃い」と言うのが正解だと思います。

ラスト・ライブ・アット・ダグ ラスト・ライブ・アット・ダグ グレース・マーヤ / モナリザ

 イントロ部分のギターの音色は少し乾いていますが、芯がしっかりして「弦を弾く指の強さ」がシッカリ伝わります。

ボーカルのニュアンスは細かく深く、声には艶があります。中高域の透明感、明瞭度感、見通しの良さは抜群です。

RA-1570の音は癖がなく控え目ですが、音楽の大事な部分のニュアンスは細かくそして深く再現されます。外観はかなり素っ気なく、高級感に富むとは言い難い部分を感じますが、その音質は同価格帯の最も良くできた海外製品に勝るとも劣らないと思います。少なくとも量産される国産プリメインアンプとは一線を画する癖のないフラットなその音色はHEGELに近いように感じます。

アンプをRA-1570に変えたことで若干エネルギー感の低下を感じ、後もう少し高音のエネルギー感と低音の力感があればと感じますが、それは確実に「電源ケーブルや電源タップ」で実現するはずです。 

癖のない透明で美しく、さりげない艶を感じる音。Venere 3.0も良くできていると思いますが、RA-1570も決してそれに負けない良品だと思います。

試聴後感想

Venere2.0を先に聞いていましたから、今回の試聴にはそれほど「期待」していませんでした。なぜならVenere 3.0は2.0の延長で良くできた現代的な「良い音」が出ると容易く想像できたからです。

しかし、AIRBOWとの組み合わせでVenere3.0を聞いたことでその印象は一変します。

これも良いな。が、これでないと!に変わったからです。

Venere 3.0の実売価格は、逸品館お薦めのVienna Acustics Beethoven Concert Grand(T3G)よりもワンランク安いですが、その音は決してそれに劣りません。

Beethoven Concert Grand(T3G)の良さは、僅かにビンテッジの香りを感じさせるふくよかな優しい滋味のある音質です。Venere 3.0は、それよりもフレッシュで鮮やかです。ソフトドームの弱点である「芯の弱さ」は、ツィーター周囲のリングとスコーカーのフェイズプラグの効果で見事に消し去られています。 

その高域の芯の強さと端切れ良さはFocal 826eにも通じますが、金属ドームを使う826eよりもソフトドームを使うVenere 3.0の方が弱音が繊細に再現されルノが魅力です。

Beethoven Concert Grand(T3G)をリフレッシュするならこんな音が良い! Venere 3.0は、そう感じさせてくれる程の素晴らしい音でした。

もちろん、すでにBeethoven Concert Grand(T3G)をお使いならば、スピーカーをVenere 3.0に買い換える必要はありませんが、これからペア50万円程度の実売価格でスピーカーの購入をお考えなら、Beethoven Concert Grand(T3G)に加えてVenere 3.0を是非その俎上に上して下さい。この二つのスピーカーからお選びになるだけで、50万円クラスのスピーカーから間違いのないお買い物をして頂けると思います。

2013年7月 逸品館代表 清原 裕介

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