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お手頃価格おすすめスピーカー polk Reserveシリーズ全モデル、DALI OBERON 1,7、Wharfedale Diamond 12.1,12.3 聞き比べ (polk Signature Elite(ES)シリーズの聞きくらべはこちら)
逸品館は、5000円のブルートゥース・スピーカー「funsounds」から1000万円を超えるスピーカー「TAD R1-TX」まで、幅広い価格帯の製品を取り扱っていますが、それには明確な理由と目的があります。 例えば、商品単価が高い商品は数多く売れませんが、普及価格帯の商品は安定して数が出て、ビジネスが安定するという理由。さらに1000万円の売上に対して、単価1000万円の商品なら1人、単価5000円の商品なら2000人と、製品単価が低ければ低いほど、お客様の「喜び」が増え、それが私たちの「やりがい」になるという目的です。 けれど、さすがに対面接客で低単価の製品ばかりを販売するのは難しいので、そこは「WEB」を使います。一度作れば「使い続け」られるWebページやYouTubeなどのコンテンツは、365日24時間数え切れないお客様へ「専門店らしい情報(接客)」を差し上げるのと同じ効果を持ち、お客様の側からすれば、好きなときに好きな情報を取り出せるというメリットもあります。 様々な方法で「信頼していただける情報を発信」し、お客様からの信頼を頂戴することで、逸品館の「商い」は成り立っていますから、「単価が安い」からと言って商品のセレクトに一切手抜きはありません。 逸品館がWebへの情報発信を大切にしているという説明はこれくらいにして、今回は、「今一番売れている価格帯〜もう少し頑張れば手の届く価格帯の一推しスピーカー」として、DALI、B&Wを輸入しているD&Mホールディングが新たなスピーカーブランドとして輸入を開始した、「Polk(ポーク)Reserveシリーズの通常モデル全部」と好評発売中のDALIから「OBERON 1と7」の2モデル、逸品館おすすめスピーカーWharfedale「Diamond 12.1と3」の合計「9モデル」を選出しました。 スピーカーを鳴らすアンプには、デジタルとアナログによる「スピーカーの鳴り方の違い」を考えて、逸品館オリジナルブランドAIRBOWではありますが、「デジタル」と「アナログ」の出力ステージを持つ2つのプリメインアンプを使いました。 聞き比べの概要 デジタルデーターの送り出しは、AIRBOWミュージックPCの「MBNーN54LTD2」を使い、HD-AMP1 SpecialにはUSB接続で、PM7000 Specialには、ネットワークではなくあえて「USBを同軸デジタル信号に変換」して、一般的な同軸デジタル入力で各スピーカーの音質をチェックしていますが、これは従来型デジタル入力しか備われない旧型のデジタル機器でも、USB信号を同軸光などのデジタル信号に変換すれば「まだまだ現役で使える」と言うことを知っていただきたいためです。また、その時に必要になる「USB→同軸デジタル」の変換機としてアマゾンなどで安価に入手できる、同軸デジタル変換機能付きの小型USB-DAC「TOPPING D10s」を使っています。この製品は、逸品館では販売していませんが、価格を考えると質感も音質も十分優れていると思います。
AIRBOW MBN-N54LTD 販売価格 385,000円(税別) (現金で購入)・ (カードで購入) AIRBOW HD-AMP1 Special 販売価格 180,000円(税別) (現金で購入)・ (カードで購入) AIRBOW PM7000 Special 販売価格 200,000円(税別) (現金で購入)・ (カードで購入) 各スピーカーのご紹介と聞き比べの概要(YouTube)
聞き比べるスピーカーの仕様比較 ※DALI製品は、2022年2月より値上がりしています。動画中で説明している価格は、2つ前の古い価格です。 DALI OBERONシリーズの特徴 DALI OBERONシリーズは、大型のテキスタイルドームツィーターによる「きめ細やかで滑らかな中高域の再現」とウッドファイバーコーンを採用するウーファーの「木質出来で暖かな中低域の再現」が特徴的で、「響きが豊かで暖かい」音色を持っています。 B&WのようにHiFi傾向は強くない「適度にゆるめのサウンド」で、演奏や録音の嫌な部分を出さず心地よく音楽を聞かせてくれる性格に仕上がっています。 DALI OBERON 1 メーカー希望小売価格 68,000円(ペア・税別) (DALI OBERON9の聞き比べはこちら) 聞き比べの動画(YouTube)
DALI OBERON 7 メーカー希望小売価格 214,000円(ペア・税別) 聞き比べの動画(YouTube)
Wharfedale Diamond12シリーズの特徴 Diamond 12シリーズは、低価格品の作り込みに強いWharfedaleらしく手の込んだ作りで「価格を超える音質」を実現します。 25o口径のツイーターは、凝った作りを採用しているだけではなく、その音質をさらに引き出し、指向性を緩やかにするための「ウェーブガイド」の役割を持たせるため、ツィーター周りの反射板まで入念に作り込まれています。このツィーターが再現する中高音の「透明感と繊細さ」、「明瞭度」は、この価格帯ではトップクラスです。 ウーファーにはB&Wの最高峰モデル800D4シリーズにも採用されている「渦電流を発生しないグラスファイバーボビン」が使われ、やはりこの価格帯の製品としては群を抜く「歪みや膨らみの少ない明快な低音」を再現します。 さらに内部にブレースを持つキャビネットや、工夫されたバスレフポートなどにより、 音色の傾向は、OBERONとは正反対で、時としてややストイックに聞こえることもあるほどのHiFiサウンドに仕上げられています。 Wharfedale Diamond 12.1 メーカー希望小売価格 68,000円(ペア・税別)(Diamond 12シリーズの詳細はこちら) 聞き比べの動画(YouTube)
聞き比べの動画(YouTube)
polk audio Reserveシリーズの特徴 poke audioのスピーカーは、仕上げが良く、価格が安く、音質に優れていると三拍子揃った製品です。価格帯は、DALIとほぼ同等〜少し上級、B&W 600シリーズよりはお買い得というバリューなゾーンです。 今回、聞き比べるReserveシリーズの大きな特徴は3つ。 ・このクラスでは珍しい「リングラジエター型ツィーター」の搭載。 ・「突起のあるのタービンコーン・ウーファー」の搭載。 ・ある種の共鳴チャンバーを使うことでバスレフスピーカーの問題点である「低音の膨らみ」を低減し、小出力アンプでの重低音再生を可能とする「パワーポート2.0」の採用。 これらはすべてpolkが目指す良い音のために開発された独自技術ですが、さらに「Reserveシリーズ」では、このクラスのスピーカーとしては珍しく、「同じサイズのユニットと同じ定数のネットワークが共通して使われる」のではなく、モデル毎にユニットの口径やネットワークが最適に選別、設計されています。 このような理由に加え、後で知ったことですがReserveシリーズの音決めを「モデル毎に個別の技術者が行った」こともあって、「共通する特徴(音色)」というものが希薄です。 同じブックシェルフでも、R-100とR-200では傾向がまったく違いますし、フロア型でもR-500とR-700では目指す方向が異なります。モデルそれぞれに違った味わいを持つ、poke Reserveシリーズの詳しい評価は。「YouTube動画」をご覧下さい。 polk audio Reserve 100(R100) メーカー希望小売価格 70,000円(ペア・税別) 聞き比べの動画(YouTube)
聞き比べの動画(YouTube)
聞き比べの動画(YouTube)
聞き比べの動画(YouTube)
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聞き比べを終えて この価格帯のスピーカーの生産はほぼすべて「中国」で行われますが、DALI OBERONは、現在もデンマークの工場で作られ、日本に輸入されています。けれどコロナ禍により原材料だけではなく、輸送コストの高騰により相次いで値上げが行われた結果、その「価格的なメリット」が薄れてしまいました。例えば、OBERON1はテスト時よりも1万円値上がりしたことで、Wharfedale Diamond12.1と同じ価格になっています。 けれど、独特な「味わい」は魅力的で、今回「OBERON 1」と「Wharfedale Diamond12.1」、「OBERON 7」と「Wharfedale Diamond 12.3」は、それぞれのブランドにふさわしい「双璧のサウンド」を聞かせてくれました。 初登場のpolk audioは、アメリカでは定評のあるスピーカーブランドで過去に輸入実績もあります。私もかなり以前のことですが、その「定位のシャープさ(ピントの良さ)」と「濁りの少なさ」に感銘を受けたことを覚えています。 今回、聞き比べたReserveには、Sonus Faberでも「上級モデル」にしか採用されていない高価な「リングラジエター型ツィーター」が使われています。もちろん、このクラスとしては他に類がありません。聞いてみて不思議だったのは、本来「高域が伸びやか」に聞こえるはずの、リングラジエター型ツィーターの高音が逆に詰まって感じられたことです。しかし、他のスピーカーと徹底的に聞き比べたことで、その原因は概ね解明できました。 リングラジエター型ツィーターの高音が伸びない理由は、「歪みが少ない」ためでした。他のスピーカーが搭載するドーム型ツィーターの口径は20kHzの一波長「17mm」よりも明らかに大きく、高域が入力されると「ユニットの折れ曲がり(歪み)」によって、入力された音の「倍音」が発生します(分割共振)。その倍音歪みが、入力された高音をより伸びやかに聞かせてくれていました。 しかし、リングラジエター型ツィーターの振動板は小さく、また構造上「折れ曲がり歪み」が発生しにくいため、ドーム型で聞こえていた「偽の倍音(高音)」が発生しません。入力された信号に対して、正確な音を再現する=高性能が逆に災いして、ドーム型ツィーターを搭載する製品と、高域の伸びやかさにかなり大きな違いが出たのだと思われます。 後日、この「分割共振による倍音歪みの発生」について、TADの技術者に確認したところ、まさしく「その味加減がスピーカーの音質に大きな役割を占めている」と教えてくれました。また、同時にpolkほどの「凝ったネットワーク」をこの価格帯で採用しているのは、非常に驚異的である、とも伝えてくれました。TADのような超高級スピーカーを作る技術者がpolkのようなエントリーモデルの内容まで知っていることに驚くと共に、その研究熱心さに頭が下がりました。だからあんなに良いスピーカーが作れるのでしょう。 高額になる一方だと思われている「オーディオ製品」ですが、バリューゾーンスピーカーの実力と仕上げは、確実に向上し20年前の「半額で同等の製品が購入できる」といっても言い過ぎでないくらい、その価値を高めています。 「安いから」という理由だけで、このクラスの製品を最初から、俎上に上さないのは惜しいと思います! 2022年2月 逸品館代表 清原 裕介 |
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