最新の液晶プロジェクターは、着実に進化を遂げた実力機揃いですが、メーカーのコンセプトにより投射される画像には「ハッキリとした違い」があります。
ご覧になる映像ソース(DVD、ハイビジョンなど)の違いとプロジェクターの設置の自由度でお選び下さい。
●LP-Z5
LP-Z4と比べ発色が大人しくなり、解像感を全面に出した絵作りからきめ細かで滑らかな映像になっています。
これはアドバンスモードで好みの映像が再現できるため、あえてフラットな絵作りにしたと考えられます。
LP-Z4同様のメリハリのある鮮やかな画像も簡単に再現できます。映画を中心とした再生なら落ち着いた画像で質感の良いLP-Z5が使いやすく思います。
画質も優れていますが、設置の自由度が高くどんなところにでも設置できるのがLP−Z5が選ばれる一番の大きな理由です。
●EMP-TW700
クラス最高の明るさは、シリーズを通してのセールスポイントです。明るさを優先した事でLP−Z5よりも映像の質感は損なわれますが、明るい部屋でTVのスポーツ中継やTV番組の視聴などでは、確実に威力を発揮します。
投影距離はやや長めの設定ですが1600ルーメンの明るい画像は、画面を大きくしたときにも暗くなりにくく店舗等でスポーツ中継等を上映されるのにも適しています。
DLP機と比較するとフイルム的な質感には不利ですが、縦横レンズシフトと2倍ズームレンズの搭載で設置性の自由度が高く部屋や場所の制限を受けない所も魅力です。
●LVP-HC5000
当初「三菱」から液晶方式でフルスペックハイビジョンが出ると聞いた時は「なんでDLPじゃないの?」
と思ったのですが、この画質なら納得です。発色に液晶特有の誇張感がありますが、それを上手く生かした絵作りは、TVライクな印象で
映画もTV放送の映画を大きくしたようなイメージに映ります。
ワンランク下位クラスのLP-Z5やEMP-TW700でも映像にはほとんど不満を感じませんが、LVP-HC5000と見比べてしまうと画面の密度感や押しの弱さを感じられるほど「上位機種」ということをハッキリ意識できる高画質が実現しています。特にハイビジョンTV放送の高精細を求めるならLVP-HC5000を選ばれる方が良いでしょう。
黒の階調は浅めですが、うまく違和感の少ない見せ方をしているので見比べない限り気になることはありませんが、やはりDLP機のそれと比べると黒色の沈みのは液晶プロジェクター方式の特性限界が感じられます。本格的に映画画質と自然な発色を求められるなら、やはりDLP方式のハイビジョンプロジェクターを購入すべきでしょう。
LVP-HC5000のファンノイズの静粛性は、今までのプロジェクターでは考えられない静かさです。この静けさだけでも
「十分買い」と言ってもよいほどの衝撃的なローノイズを実現しています。
●EMP-TW1000
残念ながら試聴機のコンディションが良くない為、画質の判断ができない状態ですが、傾向的には下位モデルEMP-TW700と同じエプソン得意の明るさを優先したTV調の画像を目差しているように感じられます。
フルスペックハイビジョンパネルの高精細度を生かすためにも、明るい大画面が得られる高輝度が実現するのは嬉しいことです。実現すれば、プロジェクターでしか実現しない「巨大画面」を明るい部屋で観るのに最も適した製品になるでしょう。
LVP-HC5000よりレンズシフトの調整範囲、ズーム比共に大きく、フルスペックパネルの搭載製品で置き場所の制約の少ないモデルを狙うとすれば、EMP-TW1000になるでしょう。
今回のテストからもお解りいただけるように、デジタルハイビジョン放送や今後普及するHD-DVD及びブルーレイの高画質を楽しむには、1920×1080画素のフルスペックパネルの搭載モデルが精細感の再現に優れ相性がよくお薦めです。
液晶方式とDLP方式それぞれのフルスペックパネル搭載機の価格を比べると、現状では2倍以上の大きな開きがあり、コストパフォーマンスという点でフルスペックパネル搭載プロジェクターを選ぶとすれば、今回テストした液晶方式のプロジェクターがかなり有利です。これが、三菱がフルスペックを液晶方式で発売したもっも大きな理由に間違いないでしょう。
しかし、ハイビジョンといっても1080pや1080iという最高画質のソースはまだまだ少なく、DVDソフトや720p以下のハイビジョンソースなら、1280×720画素のモデルとの画質差は、さほど大きくありません。また、1280×720画素のパネルを搭載したクラスのDLP方式と液晶方式のプロジェクターの価格差を比べると、フルスペックパネル搭載クラスとはまったく事情が違って、その差がほとんどありません。
さらに、ソースを「映画」に限定するなら、DLP方式のプロジェクターが色合いの鮮やかさ、画面の透明度、奥行き感などの点で液晶方式を大きく凌ぐため、DLP最大の欠点である「色割れ/カラーブレーキング」が気にならなければ、DLP方式のプロジェクターを検討なさることをお薦めいたします。
ただし、DLPプロジェクターと同じ価格帯とは言え、LP-Z5やEMP-TW700には「レンズシフトと高倍率ズームレンズ」が搭載されています。そのため設置の利便性が大きく手軽にきれいな画像をお求めの方に最適な製品となっています。
同じ機構がDLPに採用されないのは、コストが高く付くからです。つまりコストを「画質」に振ったのがDLPプロジェクターで「利便性」に向けたのが液晶プロジェクターとお考えいただければ、このクラス帯のモデルの価格差が小さいことに納得いただけると思います。
以上の点を参考に、御予算とご使用用途で「お客様にあったプロジェクター」をお選びください。
※デジカメの撮影による比較は、カメラの癖やプロジェクターとデジカメの相性などにより実際に見た感じをそのまま反映しているとは言い切れないことがあります。購入前には、実際に店頭にて画像をご覧頂きますようお願い申し上げます。
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