sinfonia シンフォニア preludio プレリュード ユニゾンリサーチ UNISON RESEARCH 真空管式プリメインアンプ

ユニゾンリサーチ  UNISON RESEARCH
Sinfonia / Preludio 音質 評価 テストリポート

スタイリッシュなデザインとリモコン付いた使い勝手の良さで好評の「イタリア、オーディオブランド、ユニゾンリサーチ」の真空管プリメインアンプの新製品 Sinfonia シンフォニア と preludio プレリュードをテストしました。

特徴及び機能(輸入代理店エレクトリホームページより抜粋)



Preludio
メーカー標準価格 420,000円(税別)
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Sinfonia
メーカー標準価格 640,000円(税別)
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製品仕様

■構成: デュアルモノ構成、シングルエンドウルトラリニア
  純A クラス管球式プリメインアンプ

■入力インピーダンス: 47k Ω

■入力端子: CD,AV,Tuner,AUX/4 系統

■録音再生端子: in/out 各1 系統

■最大出力: 14W+14W

■出力インピーダンス: 6 Ω

■周波数特性: 20-30kHz

■使用真空管: KT88 × 2/ECC82(12AU7A) × 2

■全高調波歪率: 0.1% (出力電圧1V 時)

■消費電力: 150W 最大

■外形寸法: W 374 ×D 350 ×H 170mm (含突起部)

■重量: 17.0kg

■価格: 420,000 円( 税別)

製品仕様
■構成: デュアルモノ、シングルエンドパラレルウルトラリニア
  純A クラス管球式プリメインアンプ

■入力インピーダンス: 47k Ω

■入力端子: CD,AV,Tuner,AUX/4 系統

■録音再生端子: in/out 各1 系統

■最大出力: 27W+27W

■出力インピーダンス: 4 Ω ・8 Ω (バイワイヤリング対応)

■サブウーファー出力端子: 1 系統(アクティブ用)

■周波数特性: 20-30kHz

■ NF : 14dB

■使用真空管: KT88×4/ECC82(12AU7A)×2 /ECC83(12AX7A)×2

■全高調波歪率: 0.1% (出力電圧1V 時)

■消費電力: 500W 最大

■外形寸法: W 440 ×D 415 ×H 205mm (含突起部)

■重量: 25.0kg

■価格: 640,000 円( 税別)

(クリックで拡大)

付属リモコン

PreludioとSinfoniaには、木製とアルミから構成されるケースが採用された共通の美しいリモコンが付属しています。

このリモコンは音量調節とセレクターの切り替え(Sinfoniaのみ)機能に加え、UNISON RESEARCHのCDプレーヤーをコントロールできる機能が装備されています。
※リモコンの意匠は予告なく変更される場合があります。

音質

久しぶりにまとまった時間が取れたので、ちょっと前から借りていたUnison ResearchのPreludioの試聴を始めた。組み合わせたCDプレーヤーは、AIRBOWの最廉価モデル(生産完了)CD5400/KAI。廉価だけれど、中域に重心を置いたいわゆるかまぼこ形バランスの聞きやすいサウンドのCDプレーヤーでお気に入りの一台だ。

カーペンターズのベスト盤をかけてみる。テンポ良く仕事をするためのBGMには、リズミカルなアメリカンポップスはうってつけだ。聞き始めてすぐのPreludioの音は、少し中低域が薄くてカレンの声に潤いが足りなく感じられた。そのまま一枚聞き終えて次のアルバムを聴く。やはり、声がちょっと物足りない。

いい音なのになぜだろう?雰囲気も伝わってくるし、表情も細かいけれど、ちょっとどこか足りない感じ。グランドピアノの音が入ったとき、その理由が分かった。重低音の厚みがちょっと足りないのだ。フルサイズのグランドピアノが、2/3〜1/2サイズになったような感じ。スピーカーは、ウィーンアコースティックのT3Gだから、低音が足りないのはスピーカーのせいではないはずだ。思い切ってスピーカーを小型のAIRBOW IMAGE11/KAI2に変えてみる。やっぱり低音が足りないけれど、今度はスピーカーのサイズに見合った低音は出ているようだ。中域は滑らかで、高域も透明でデザインは最高。スモールサイズのシステムで箱庭的なオーディオセットを探しているなら、このアンプはとても良い選択だと思うけれど、これ一台でどんな音楽でも貪欲に聴こうと思うと、ちょっと物足りなく感じられるかも知れないと思いながら、上級モデルのSinfoniaにアンプを変える。

どうだろう!カレンの声が全然違う。厚みがあり、艶があり、中学生が一気に大人になったような、それくらい大きな差を感じる。ボーカルはなかなかいい。カタログで価格を見ると60万円!確かにデザインはいいが、これはちょっと高すぎるのではないか?Preludioでは、音質的に物足りないし、Sinfoniaでは、高すぎるし。このあたりで試聴を打ち切って、真空管アンプはトライオードだけで良いかな?と思いながら、仕事が入ってそのままダラダラと一日Sinfoniaを聞き流してスイッチを切った。

翌日は日曜。通勤の道はとても空いている。ちょっとゆっくりした気分で出社する。本当なら、試聴は一日で終わらせるのだけれど、なぜか気になってもう一度Sinfoniaに火を入れた。このコメントを書いている今は、ちょうど昼下がり。気分に合わせてちょっとスローなJAZZを聞いている。

タイトルは「チャイルド、イズ、ボーン」。日本の女性ジャズボーカリストの草分け「峰純子」のデビューアルバムだ。初版は、1975年レコードで発売された。今聞いているのは、手持ちのレコードとCDの音質を比べるために購入した1994年発売のCDソフト(TDCN-5127)。峰純子のJAZZは、Lobsterから1980発売の「Jesse / with Hank Jones Trio」で初めて知った。日本人とは思えないほど綺麗な発音。そして甘く優しい声。心の底から癒されるような、女性らしい温かさに満ちあふれた歌声。年末に向けて、あわただしい思いで駆け抜けた一週間が終わり、街にもひとときの静寂が宿る雨降りの日曜日にはふさわしい一曲だ。

続いてかけたのが、中本マリの「MARI」。XRCDレーベルの優秀録音盤だ。ボーカルの表現力と厚み、柔らかさは相変わらず素晴らしい。ミュートトランペットの柔らかい響きと「唇」の感じやサックスの「リード」の音色、ビブラホンの「色彩感」もいい感じ。JAZZがしっかりとSWINGしている。歌が本当に上手に聞こえる。歌を聴いているだけで、歌手の人柄さえ伝わってくるような気がするほどに。

ソフトを、JAZZからアルパのオムニバスに変える。タイトルは「アニパ(UCCS-1088)」上松美香(あげまつ、みか)が、アニメソングをカバーしたナンバーだ。リズムが弾み、音が色彩のシャワーとなって降り注ぐ。ampzilla 2000 + ambrosia 2000のセットにも通じるイタリア、オーディオならではの音がリスニングルームを支配する。極彩色で大胆。見事な造形美。それでいて繊細。子供の頃、大阪万博で見た「太陽の塔」は何が何だか分からなくてまるで「子供が作った」みたいに感じたけれど、今ならそれが素晴らしい「芸術」だとハッキリわかる。岡本太郎氏が言った「芸術は爆発だ!」の意味が今なら分かる。それが、イタリア、オーディオの真髄だろうか。

最後のソフトは、Sinfoniaの名前にふさわしくクラシックで締めくくる。ヒラリーハーンの「J,S,バッハ、ヴァイオリン協奏曲集(UCCG-1161)」。今までに聞いたソフトと同様に音楽が躍動する。個々の楽器の音が、旋律が、ハーモニーが、ぶつかり合い、絡み合い、融合して一つになって見事な造形美を醸し出す。音楽の色彩と造形が見事にリスニングルームに描かれる。

オーディオ的に重箱の隅をつつき始めたら何でも取り出せるだろうが、一人の音楽ファンとしては何も言うことはない。楽しい。この組合せは、音楽を心から楽しめる。

窓の外はあいにくの冬の雨で濡れているが、部屋の中には暖かい音楽が満ちている。なんて優雅なんだろう。

確かに、60万円は安くはない。最初こそ、ちょっと高いと思っていたが、2日を共にしてその考えは変わってしまった。Vienna acousutics T3G + Unison Research Sinfoniaのマッチングは素晴らしい。CDは、Unison ResearchのUNICO CDかUNICO CDPを選べば間違いがないだろう。Audio AnalogueのRossiniでも悪くない。スピーカーをSonus FaberのGrand Piano DomusやCremonaにしても大丈夫だろう。ウッディーで明るい内装の小洒落たリビングで室内楽でも流すにはピッタリのイメージの音。そして、JAZZやPOPSを聞いても楽しませてくれる。

月曜日。朝からエレクトリに電話をかけている。Preludioは、お返しするけれどSinfoniaはこのまま試聴機として買い取りたいと。その時にわかったのだが届けられたSinfoniaは、全くの新品だったのだ!一日目の音が物足りず、翌日からは、スイッチを入れた直後から心地よい音を聴かせてくれた理由に納得がいった。

もし、あなたが「好きな音楽を存分に楽しみたい」とお考えなら、外観も音も「素敵」なこのアンプはお薦めだ。スピーカーにウィーンアコースティックT3Gを選んでも総額100万円は越えない。ソナスファベルのグランドピアノ、ドムスを組み合わせてもいい。お洒落で大人のゆとりと雰囲気を感じさせる「この世界が手にはいる」なら、100万円は決して高すぎる買い物だとは思えない。

PreludioとSinfoniaの試聴の後、確認のためTRIODEのTRV-35SEを聞いてみた。音が出た瞬間には、TRV-35SEはPreludioをハッキリと上回っていると感じる。しかし、CDが進むと「だんだん薄味」に聞こえてきた。

次にTRIODE TRV-A300SEにアンプを変える。TRV-35SEでは、ちょっとうるさく聞こえたJ-POPに厚みと滑らか差が出て聞きやすくなる。TRV-35SEよりは格段にデリケートな音だが、Preludioと比べるとほんの少しだけまだ味が薄いか?

今回、音質では価格を考えるとあまり感心しなかったように感じたPreludioだが、音楽を上手く聴かせるという点にかけては、やはりイタリア製のオーディオ製品の持ち味は濃い。TRIODEのように綺麗な音でなかったけれど、あんなに一音一音がハッキリ聞こえなかったけれど、情緒はPreludioの方がゆとりと深みがあった。いわば、しっかりと「ダシ」の聴いた音。ソフトを楽しませる能力では一枚も二枚も上手のようだ。

音だけで決着が付かない。だから、オーディオは面白いのだろう。

Preludioの音を車に例えるとしたら「フィアット」だ。絶対的には早くなくても小さなエンジンをブン回して「走っている」という爽快感を与えてくれる。悪いところは承知でも、性能が悪いのは分かっていても、一度乗ってしまうとやめられない。良い意味で虜になれる。そんな音だ。

Sinfoniaの音は何に例えればいいだろう?まだ乗ったことはないがイタリアの高級車がそんな感じなのかも知れない。マセラティーのクワトロポルテだと言ったら褒めすぎだろうか?スピーカーの前にどかんと陣取って耳を凝らして聞くのではなく、照明を落とした部屋でワインを嗜みながらBGM的に音楽を聴くような、そんな余裕のあるお洒落なライフスタイルがこのアンプにはピッタリと当てはまるように思えるのだ。

重箱の隅をつつくような聞き方をしては、このアンプの良さはわからない。目に見える「物」ではなく、目に見えない「質」に重きをおく。イタリア的価値感の鷹揚さと楽しさをこの2台は教えてくれた。

2006年11月21日 逸品館代表 清原 裕介

その他の UNISON RESEARCH 音質テスト

○ S6NEW 、 S9 、 Sinfonia(6550)

○ Performance(パフォーマンス) 、 S8 、 S6 音質比較テスト

○ P70 、P40 、sinfonia 音質比較テスト

○ UNICO 100 UNICO CDE 、 Bladelius Syn Tyr 、 AIRBOW PM/SA15S1 Master 音質比較テスト

○ UNICO SECONDO 2 (ユニコセコンド)  音質評価テスト

○ UNICO CDP (ユニコ CDP) 音質評価テスト 

○ P70 、 P40 、 Sinfonia(シンフォニア) 音質比較テスト

○ Sinfonia(シンフォニア) 、 Preludio(プレリュード) 音質比較テスト