ミM1 DAC ミュージカル フィディリティー DAコンバーター 評価 比較 音質テスト

ミュージカル フィディリティー MUSICAL FIDELITY
M1 DAC 音質テスト

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M6 CD M6 AMP / M3 CD M3 AMP  ・  M1 DAC

逸品館お薦めのMusical Fidelity(ミュージカル・フィデリティー)から10万円を切るハーフコンポサイズのDACが発表されました。詳しい仕様は下記をご覧頂くとして主な特徴を挙げてみましょう。

・ USB対応のデジタル入力
S/PDIF形式の同軸RCA、バランスAUS/EBU、光TOS、に加えUSB入力を装備しています。
・ バランス出力を装備
RCAアンバランス出力、XLRバランス出力を各1系統を装備ています。
・ ハイビットハイサンプリングDAC搭載
入力されたデジタル信号は、192KHz/24bitにアップサンプリングされ高精度なDA変換されます。

現在の入荷はサンプル+アルファ程度の台数で本格的な入荷は9-10月頃の予定となっています。輸入元のハインツ&カンパニーからいち早く試聴機が届いたので簡単な音質チェックを行いました。

M1 DAC (DAコンバーター) ¥98,000(税別)

デジタル入力

RCA、TOS、AES/EBU、USB(B Type1.1) 各1系統

アナログ出力

RCA(アンバランス/2.2V rms 47オーム)
XLR(バランス/4.4V)

アップサンプリング

24bitデルタ-シグマビットストリーム デュアルディファレンシャル
8xオーバーサンプリング、192KHz

定格電源電圧

AC100V、50/60Hz

消費電力

最大10W

寸法(mm)

220×100×300(W,H,D)

質量

3.4Kg

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M1-DACの回路やパーツはV-DACとほぼ同じですが、電源や筐体が豪華です。

こちらはV-DACの中身。配置が繁雑ですが回路やパーツはほとんど同じです。

M1 DAC 試聴テスト

上記の写真から分かるようにM1 DACとV-DACの「中身」はほとんど同じです。では「音」も同じでしょうか?それを確認するために「いつも」のスピーカーとアンプを使って音質テストを行いました。

スピーカー
 Vienna Acoustics Beethoven Concert Grand (T3G)

 AIRBOW PM15S2/Master

今回のテストでは、トランスポーターにPCを使い様々な音源を2日間じっくり聞いてみました。プレーヤーソフトはWindows Media PlayerでUSBケーブルには、Wireworld Starlight USBを使っています。

JAZZ

低音は歯切れ良く力感十分。中音はやや薄く堅いが、ボーカルのニュアンスや色っぽさは上手く出る。

高音は価格なりにやや薄っぺらく感じる時もあるが、基本的にクリアでシャープな良い音だ。シンバルやパーカッションは切れ味が鋭く、倍音は綺麗に伸びる。ピアノの音色は価格を大きく越える鮮やさかが感じられる。

アップテンポな曲でもスローな曲でも、ボーカル曲でもインストゥルメンタルでも癖なく楽しませてくれた。

POPS

低音は力感と量感が素晴らしく、パンチが効いている。

中音はJAZZ同様少し薄いが、ボーカルは前に出て説得力がある。

高域の電子楽器はクリアで伸びやか、気持ちの良い鳴り方をする。

特徴的なのは「空間が広い」ことで、ボーカルは前に伴奏は後ろに定位する。シンセサイザーの効果音は前後左右に大きく空間を移動して、まるでサラウンドのような楽しい空間表現が実現する。

この価格帯でこういう「開放的で躍動的な鳴り方」をするDACはそう多くない。

CLASSICS

低音にしっかりとした量感と力感があり、シンフォニーに限らずあらゆる楽曲で演奏者の脚がしっかりと地面についているような、揺らぎのない勇壮な音が出る。

中域はやはり少し薄く、ちょっぴり硬質だが、嫌な感じはしない。

高音は切れ味が良く、透明感も高い。

最も素晴らしいのはM1 DACの特徴である「ストレスのない音の広がり」が生きて、楽器の重なる部分で「各楽器の間にきちんとした空間(隙間)が再現」されることだ。

音数が増えても音が団子にならず、重なって濁らない。音楽を音楽らしく再現するときに最も重要なこの「空間再現能力」がこの価格のDACで実現しているのはすごい。

ミュージカル・フィディリティー(音楽に忠実)という名に恥じない、聴き応えのある音でクラシックを再現してくれた。

USBで音質チェックを行った後、PCにリップしたのと同じCDをAIRBOW UD8004/Specialをトランスポーターとし、同軸RCA入力でM1 DACに繋いで聞いてみると、音調や傾向はまったく変わらず音が一段と細やかになった。USBに比べ同軸RCAデジタル入力の音質は、数割り増し音が良い。

試聴後感想

周波数レンジが広く、サイズや価格を超えるしっかりした低音と、ざらつき感を感じさせないクリアでシャープな高域をこの価格で実現しているM1 DACの音質は素晴らしいものに間違いないですが、それよりも強く感じるのは「音作りの巧さ」です。

特にUSB入力時に問題となりやすい「音の広がりが平面的」、「楽器の音色が単調になる」などのデジタルの悪い癖をまったく感じさせない「自然な音場の広がり」と「色彩感の濃い(コントラスト感の高い)豊富な音色の再現性」が実現していることは、非常に高く評価が出来ます。

確認のため同じUSB入力を備える高級機Esoteric D-07と聞き比べてみると、「音の粒子の細やかさ」が違うのは価格があまりに違うので仕方ないとして、音楽を躍動させる力、音楽を楽しく聞かせる力では、D-07に決して引けを取らないように感じました。このあたりが低価格製品に定評ある、Musical Fidelity独自の音作りの巧さでしょう。

さらに同じ条件でM1 DACとAIRBOW D-07/Ultimateを聞き比べてみました。音の細やかさ、スケール感、音の濃さ・・・、そう言う部分でかなりの差があるのは事実ですが、両機の音楽の再現の方向性は見事に同じで音楽を聞くときの「ストレス(違和感)」が非常に小さいのを感じました。M1 DACは低価格の製品ですが、良くできた高級機のように無理なく音楽が自然に体に入ってきます。

価格差を感じられる「音の粒子の粗さ」も、ペア10万円以下のスピーカーや、10万円未満のプリメインアンプに組み合わせた場合には、高級機との違いはほとんど感じられなくなるはずですから、音質を闇雲に追求するのではなく、音楽を心地よく聞きたいとお考えならM1 DACは価格、仕上げ、機能の点から考えて非常にお薦めの製品でしょう。

同じジャンルの製品として以前から逸品館がお薦めしているCEC DA53Nと比べた場合、音質はM1 DACのほうが自然で癖が少ない様に感じられます。DA53Nは、M1 DACよりも音が柔らかく厚みがある分、空間が少しクリーミー(僅かに濁った)に感じられます。DA53Nの味付けをプラスに評価するか?どうかがそれぞれの評価を分けるでしょう。ただし、M1 DACと比べるとDA53Nは入力が豊富でフィルターやオーバーサンプリングを切り替えられたり、ヘッドホン出力を持つなど機能がずば抜けて多く、オーディオ的な遊び心に満ちています。

いずれにしても最近のデジタルの進歩は素晴らしく、よくできた低価格のデジタル機器の音質(そうでないものも多いので注意が必要)はぐんとアップしていることは間違いがありません。

M1 DACは、あまり苦労せず心地よい音で「音楽」を聞きたいとお考えの方に是非お薦めしたい、出来の良い製品でした。ただ、外付けDACだからどんなCD/SACDプレーヤーと組み合わせても音が良くなるというのは、間違いです。CD/SACDプレーヤーと組み合わせるなら、本体価格20万円〜50万円程度の製品が理想的で、それよりも高価な製品と組み合わせた場合、CD/SACDプレーヤーに搭載されるDACよりも音が良くなるかどうかは分かりません。

その点を考慮するとM1 DACに低価格のPC(ノートPC)などをトランスポーターとして組合せ、USB接続で使うのが一番利口な方法だと考えられます。

2010年 7月 清原 裕介

 

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