試聴に最適なスクリーンのサイズとプロジェクターの選択

プロジェクターの購入を考えるときに、最も悩ましいのが「スクリーンのサイズ」です。できるだけ大きなサイズのスクリーンを使いたいと考えるのは山々ですが、大きすぎると使い辛いのがスクリーンです。

一般的な、「6,8,10畳」の部屋を例にあげて、最適なスクリーンサイズと適合するプロジェクターの投影距離を計算してみました。

標準的な部屋のサイズ (畳を敷ける部屋の形状を想定)

サイズ(畳) 幅(mm) 奥行き(mm)
2550 3400
8 正方形 3400 3400
8 長方形 2720 4250
10 3400 4250

 

ワイドスクリーンの標準的な寸法 (OS A−1スクリーンのサイズです)

スクリーンのサイズ
インチ
画面
幅(mm)
画面
縦(mm)
ケース
幅(mm)
80 1771 996 2000
90 1992 1121 2221
100 2214 1245 2443
110 2435 1370 2664
120 2657 1494 2886

※以下スクリーンはすべてワイドとします

プロジェクターの投影距離を100型まで3mとした場合の部屋の大きさとスクリーンサイズ、プロジェクターの設置位置を図にすると下のようになります。

左の図は、部屋の大きさとスクリーン、プロジェクターの設置位置の関係を示しています。

 

方形の点線で仕切られた部分が畳を敷けるような比率にした部屋のサイズで、「6畳=緑 ・ 8畳=黒 ・ 10畳=赤」に色分けしています。

 

上の方にある横線がスクリーンの膜面の幅(ケース幅はそれより大きい)で「80型=緑 ・ 90型=金 ・ 100型=黒 ・ 110型=青 ・ 120型=赤」に色分けしています。

 

@は、スクリーンの膜面と壁との距離で、25cmに設定しています。これは、センタースピーカーを後ろに置けるギリギリの距離です。

 

Aは、スクリーンを中央に取り付けた場合の左右の壁までの距離です。

Bは、3mで100型を投影できるプロジェクターを設置するためのプロジェクターのレンズ面までの距離です。

スクリーンのサイズと@、A、Bの距離(mm)を計算すると次のようになります。

問題なし 注意が必要 非常に注意が必要 設置不可能
80型 90型 100型 110型 120型
@ A B @ A B @ A B @ A B @ A B
250 325 650 250 225 350 250 125 50 250 × × 250 × ×
8正 250 780 650 250 650 350 250 550 50 250 425 × 250 325 ×
8長 250 440 1500 250 310 1200 250 210 900 250 85 600 250 × ×
10 250 780 1500 250 650 1200 250 550 900 250 425 600 250 325 300

最適なスクリーンのサイズとプロジェクター

■ SC=スクリーン、PJ=適合プロジェクターの100型まで設置距離

■ プロジェクターの設置奥行きは40cmとして計算していますので、

   大型プロジェクターをご使用の場合は考慮願います。

80型 90型 100型 110型 120型
SC

どんな形状のスクリーンでも設置可能です。

スクリーンと左右壁までの幅が非常に狭く、幅が10cm程度の細長いスピーカーを選ぶかサウンド透過型スクリーンをお選び下さい。

設置は不可能ではありませんが、サウンド透過型スクリーンでケース幅が部屋の横幅以内で取付可能な製品をお選び下さい。

設置不可能

設置不可能

PJ

3.4m以下

3.1m以下

2.8m以下

2.5m以下

設置不可能





SC

どんな形状のスクリーンでも設置可能です。

どんな形状のスクリーンでも設置可能です。

どんな形状のスクリーンでも設置可能ですが、投影距離の短いプロジェクターを選ぶ必要があります。音質を優先なさりたい場合には、サウンド透過型スクリーンをお薦めします。

どんな形状のスクリーンでも設置可能ですが、センタースピーカーをお使いの場合には、サウンド透過型スクリーンをお薦めいたします。

どんな形状のスクリーンでも設置可能ですが、センタースピーカーをお使いの場合には、サウンド透過型スクリーンをお薦めいたします。

PJ

3.4m以下

3.1m以下

2.8m以下

2.5m以下

設置不可能





SC

どんな形状のスクリーンでも設置可能です。

どんな形状のスクリーンでも設置可能です。

スクリーンと左右壁までの幅が非常に狭く、幅が10cm程度の細長いスピーカーを選ぶかサウンド透過型スクリーンをお選び下さい。

設置は不可能ではありませんが、サウンド透過型スクリーンでケース幅が部屋の横幅以内で取付可能な製品をお選び下さい。

どんな形状のスクリーンでも設置可能ですが、センタースピーカーをお使いの場合には、サウンド透過型スクリーンをお薦めいたします。

PJ

4.5m以下

4.0m以下

3.6m以下

3.3m以下

3.0m以下

10 SC

どんな形状のスクリーンでも設置可能です。

どんな形状のスクリーンでも設置可能です。

どんな形状のスクリーンでも設置可能です。
音質を優先したい場合には、サウンド透過型スクリーンをお薦めします。

どんな形状のスクリーンでも設置可能ですが、センタースピーカーをお使いの場合には、サウンド透過型スクリーンをお薦めいたします。

どんな形状のスクリーンでも設置可能ですが、センタースピーカーをお使いの場合には、サウンド透過型スクリーンをお薦めいたします。

PJ

4.5m以下

4.0m以下

3.6m以下

3.3m以下

3.0m以下


壁、天井取付型スクリーンを選ぶときには、上黒部分の長さに注意が必要です

 

センタースピーカーを遮らず、スクリーンを床上600mm程度の見やすい位置まで下げるためには、スクリーンの上下長さが1800mm必要になります。そのためには、スクリーンの上黒部分がワイド80型で780mm・ワイド100型では530mm必要になります。上黒にその長さがあれば、画面部分とのトータル(スクリーン全長)が1800mmになります。


スクリーンの壁面への取り付け方

スクリーンは、壁面もしくは天井面の梁(はり)のある場所に穴を開けて、スクリーンの金具を取り付け、本体を設置する取り付け方法が一般的です。梁のない場所に金具を取り付けるとスクリーンの重量を支えきれず、スクリーンが落下します。

梁は、建築業者さんに確認するのが一番確実なのですが、ご自分で梁の場所をお調べになる方法としては、「壁を叩く」のではなく、まち針などで壁を突き刺して確かめる方法がお薦めです。まち針が、抵抗無く突き刺さる場合は、そこには梁はありません。まち針を強く押しても、突き刺さらなければ、そこが梁のある場所です。梁が見つかったら、梁の垂直、あるいは水平線上にスクリーンを取り付けます。

この方法なら、壁に目立つ跡を残さずに「梁のある場所を確実」に見つけられます。さらに、まち針を壁に刺すとき、足元の低い位置で試すとチェックした後は、まず目立たちません。


まとめ

どうでしょうか?

大きなスクリーンを設置するためには、意外に条件が多いのです。

スクリーンを選ぶには、まず「部屋の大きさ」をきちんと採寸します。次は、部屋の幅に入りそうなスクリーンを選びたいところをぐっとこらえて、部屋の奥行きに注意してください。なぜなら、上の表からも明らかなように問題になるのは、「スクリーンと壁の幅」よりも「プロジェクターの投影距離」だからです。

部屋が6畳もしくは、8畳/正方形の場合なら、部屋の横幅は100型のスクリーンに対して十分な長さがあります。しかし縦方向を考えた場合(部屋の縦方向の大きさは、340cmまずスクリーン背後にセンタースピーカーを設置するスペースを約25cm取ると、残りは315cmになります。ここからさらにプロジェクターを設置するためのスペースとして40cmを引いた残りの275cmがプロジェクターのレンズからスクリーンまでの距離となります)たった275mmの距離で100型を投影可能な短焦点のプロジェクターを探さねばなりませんが、このような商品は2006年8月現在の逸品館の取り扱いモデルでは、床置きのOPTOMA DV10以外は存在しないのです。結果として、8畳/正方形の部屋に設置可能な最大サイズのスクリーンは「90型」が限度で、使用できるプロジェクターも100型スクリーンまでの投影距離が3.1m以下というかなり厳しい条件が付くということになります。部屋が6畳の場合にも条件は同じです。

次に8畳/長方形の部屋を考えましょう。部屋の形状が長方形になると奥行きには余裕ができますが、横幅に問題が生じます。部屋の幅が272cmだとすると、100型のスクリーンではケース幅が大きすぎて部屋に入らないことがあります。ケース幅の比較的小さなスクリーンを選べば100型が取り付けられますが、スクリーンの画面幅が221cmこれに左右の黒幕部分10cmを加えた231cmを部屋の横幅から引くと左右には約20cmの僅かなスペースしか残りません。このスペースにスピーカーを設置しようとすると、スピーカーの影がスクリーンに映り込まないようにしないためには、スピーカーの横幅が15cm以下程度の非常に細長いスピーカーしか設置できず、音質の良いスピーカーを設置するためには、サウンド透過型スクリーンを使うしかなくなります。プロジェクターの投影距離は、3.6m以下とおおよそのモデルを選ぶことができるようになります。

10畳になると、100型のスクリーンは余裕で取り付けられますが、110型、120型になるとスクリーンの上下長が大きくなりますから、センタースピーカーを使ってできるだけ良好な音場を得たい場合には、サウンド透過型スクリーンを選ぶ方が良くなります。プロジェクターも投影距離が短いモデル(100型で3.3〜3.0m以下)を選ばなければなりません。

条件さえきちんと把握できれば、スクリーンとプロジェクターの選択はそれほど難しくはないと思いますが、悩ましいとき、迷ったときには一つ小さめのスクリーンにするか、弊社スタッフにご相談下さいませ。

逸品館お薦めスクリーンのページはこちら

最後に、現在発売中、あるいは発売が予定されているプロジェクターの100型までの投影距離の一覧表を添付しておきますので、プロジェクター選びの参考になさってください。画質に悩むよりも、焦点距離の問題で意外に選択できるモデルが少なくなることにお気づきになられるかもしれません。

逸品館お薦めプロジェクターのページはこちら

逸品館お薦めプロジェクターの焦点距離一覧表
3.0m以下=緑字
3.5m以下=青地
4.0m以下=黒字
4.0m以上=赤字

メーカー 型式番号 ワイド100インチ
までの投影距離(m)
MITSUBISHI LVP-HC7000 3.1-5.0
  LVP-HC5500 3.2-3.9
  LVP-HC5000 3.1-5.0
  LVP-HC3100/1100 3.6-4.4
OPTOMA HD803 4.1-4.9
  DV11 2.8-3.7
EPSON EH-TW4000/3000 3.0-6.3
  EMP-TW2000/1000 3.0-6.3
  EMP-TW700 3.2-6.7
NEC NP61J/60J 3.7-4.5
SANYO LP-Z3000/2000 3.0-6.1
  LP-Z5 3.0-6.1
SHARP XV-Z21000 4.1-5.5
  XV-Z3000 3.0-3.5
Marantz VP11S1/15S1 3.3-4.7
Victor DLA-HD750/350 3.0-6.1
  DLA-HD100/1 3.0-6.1

スクリーンによる画質の違い、スクリーンへの外光の映り込みをテストしました。

2006年9月 逸品館

 

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