DVDプレーヤー
DVDプレーヤーも「価格」と「音質」が比例していません。また映像DACのスペック(○○○MHz/○○Bit)と実際の画質も「比例関係にある」わけではありません。カタログや世間の噂で選ばずに、実際に音質画質を確認することが大切です。
機能は多機能でなくても良く、アナログ音声出力が5.1chに対応していなくても、DDとDTSに対応した「デジタル出力」が装備されていれば「DVDビデオ」を観るには十分です。音楽もよくお聞きになるなら、SACD/サラウンドとDVDオーディオ/サラウンドに対応したDVDプレーヤーをお選び下さい。
映像DACのスペックは「54MHz/10Bit」あれば、DVDソフトに記録された情報をほぼ満足できる形で取り出すことが出来ます。50インチを超える「大画面」でなければ、映像DACのスペックは「54MHz/10Bit」でもまったく問題ありません。「108MHz/12Bit」になれば「細かい描写」が有利となり「字幕の縁が滑らかに再現」されるようになります。「216MHz/12Bit」以上になると「更に細かい描写」が可能となりますが、画像処理の演算数が飛躍的に増加するため、細かい描写が多用され、動きが速い場面では演算が追いつかないケースが起きることがあります。結果として、静止画は綺麗でも「動きのある場面でぎくしゃく感が目立つ」場合がありますから要注意です。特に低価格帯のDVDプレーヤーで高スペックの映像DACを搭載している製品は、そういう傾向が強いので要注意です。
DVDプレーヤーの映像出力には、大きく分けて「HDMI(デジタル)」、「コンポーネント/D端子(アナログ)」、「S端子」の3系統があります。この中で「S端子」は、画質が劣ると考えられているため(実際には、S端子でも十分な画質が得られる事があります)、接続は「HDMI(デジタル)」、「コンポーネント/D端子(アナログ)」のいずれかを選ぶことになります。次に、それぞれの接続の長所と短所を挙げてみましょう。
「HDMI(デジタル)」接続
デジタルで画像を伝送するため、ロスがなく高画質と思われていますが、実際には多くの場合この接続が最も高画質とは限りません。その理由は、「アップスケーリング回路」にあります。
DVDに記録されている画素は、600×480(約30万画素)でしかありませんが、これを映すTVやプロジェクターの画素は、1280×720(約100万画素)あるいはフルHDなら1920×1080(約200万画素)とそれらよりも遙かに多く、画素の差分(100万−30万=70万画素もしくは、200万−30万=170万画素)を映像回路が作り出さねばならないのです。言い換えれば我々が観ている画面の大部分は、記録された情報から映像回路が作り出したものなのです。
「HDMI(デジタル)」接続で画像を伝送する場合、このアップスケーリングは「DVD側」で行われます。従って、DVDプレーヤーが高画質な映像処理回路を搭載していなければ、良好な画質を得ることができません。また、伝送ケーブル中の劣化もデジタルにもかかわらず、「コンポーネント(アナログ)」接続よりも多いという問題も抱えています。
「コンポーネント(アナログ)」接続
すでにDVDプレーヤー側でアップスケーリングされた映像を伝送する「HDMI(デジタル)」接続と異なり、「コンポーネント(アナログ)」接続では、DVDに収録された情報がアップスケーリングされずに送られます。DVDが行う画像処理は、I/P変換と呼ばれる「インターレス」を「プログレッシブ」に変換する作業だけです。もし、出力に「プログレッシブ」ではなく「インターレス」を選択すると、このI/P変換も行われません。
従って「コンポーネント(アナログ)」接続で映像を送った場合には、画像処理はほとんどがディスプレイ(プロジェクター)側の回路で行われることになります。Marantzなどの高級プロジェクターでは、この回路に大きなコストを割きほとんどのDVDプレーヤーよりも高画質な回路が搭載されていますから、このような製品と接続する場合には、「HDMI(デジタル)」接続よりも「コンポーネント(アナログ)」接続の方が画質が優れるというデジタルがアナログより優れているという説明とは、逆の現象が起きます。
このように、DVDプレーヤーがよほど高画質でない(あるいはDVDレコーダーなどをプレーヤーに使う)場合では、「コンポーネント(アナログ)」の方が、画質が良いということが良くあります。また、高画質と呼ばれるDVDプレーヤーとディスプレイ(プロジェクター)を接続する場合でも、「HDMI(デジタル)」接続と「コンポーネント(アナログ)」接続の画質には、大きな差がない場合が多く、結果としてDVDプレーヤーには、「インターレス/コンポーネント出力」があれば基本的には十分だということになります。また、上記のような理由により「プログレッシブ/コンポーネント出力」の選択も、必ず「インターレス」よりも高画質とは限りませんから、両方を試されることをお薦めいたします。
また、視聴するソースにより「デジタル接続」と「アナログ接続」の相性の善し悪しが見受けられることがあります。一般的には「CGなどを多用する最新画像ソース」には「デジタル接続」が、「フィルムベースの画像ソース」には「アナログ接続」がマッチするようです。この点も含めてお試し下さいませ。
最近は、かなり改善されてきましたがデジタル映像出力の「DVI−D」や「HDMI端子」は、接続するディスプレイとの「相性」により画面が乱れて使えないことがあります。デジタル映像出力での接続をお考えの場合には、必ず購入前に「使えるかどうか?」をご確認下さい。
逸品館が推奨する画質音質に有利な機器の接続方法はこちらからご覧頂けます。